歯周病と高齢者

歯周病について
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こんにちは、香里園にある坂井歯科医院です。

みなさま、将来が不安に感じることはありませんでしょうか?

夫婦の老後資金として年金以外に2000万円の蓄えが必要という発言のニュースを見て、非常に多くの貯蓄が必要なのだと思うと私は老後に不安を感じるようになりました。

結婚するにあたって結婚式や新居の初期費用などにお金がかかりましたし、将来子どもが生まれたら子どもの教育費にも費用がかかるので、老後の金銭面が今からとても心配です。

現在は人生100年時代ともいわれていて、急速に長寿化が進み、先進国である日本でも2007年生まれの2人に1人が100歳を超えて生きると予測されており、これまでとは違う人生設計を立てなければならないと言われています。

人生100年時代といわれるようになったのには医療技術の進歩がありますが、では健康で元気な状態のまま自分の人生を全うすることができる割合はどのくらいあるのでしょうか。

医療技術の進歩により延命医療が施されることで、生きているというよりも生かされている状態になる方も少なくないのが現状だと思いますが、健康寿命を少しでも延ばして生きたいと思うのが多くの人の願いだと思います。

歯科医療従事者として考える健康寿命を延ばすために大切なことは、お口の中を健康に保つことで健康寿命が長くなると考えており、実際にお口の中の病気が体の病気と深く関係していることが様々な研究で明らかになっています。

年齢を重ねると様々な変化が体に現れますが、お口の中も例外ではなく、歯科医院で勤めていて感じていることは年齢が高くなればなるほどお口の病気で悩んでいる患者さんが増えていく傾向にあります。

お口の中を清潔にしておくことで年齢を重ねても体の健康を維持することができる可能性は高くなりますし、何より食べることは生きることと繋がっていて、よく噛んで食べることが健康の秘訣ではないでしょうか。

よく噛むことに必要不可欠なものはやはり「歯」でいつまでも健康でいるためには歯がとても大切で、歯を失ってしまう本数が多ければ多いほど噛むことが困難になってしまいます。

食事をすることが嫌いだという人はあまりいないでしょうし、今まで好きなものが食べられていたのに、それができないと考えるととても辛い気持ちになります。

高齢の患者さんで歯を失う原因の多くが歯周病という病気で、お口の中のバイ菌が原因で引き起こされる炎症性疾患であり、初期の症状で病気に気づくことができる方が少なく、かなり進行された状態になってから歯科医院を受診されると歯を失う可能性が高くなります。

私たちのお口の中は唾液が歯の表面や舌、粘膜に付いたバイ菌や汚れを洗い流すことでバイ菌の増殖を防ぎ、お口の中を清潔に保とうとする自浄作用がありますが、年齢を重ね身体機能が衰えてしまうと唾液の分泌量が減ってしまい、自浄作用が低下してしまうのです。

自浄作用が低下してしまっている高齢者の方はお口の中のバイ菌が増え、歯周病の進行は早くなってしまい、歯を失うリスクが高くなりますし、お口の中のバイ菌が誤嚥性肺炎を引き起こしてしまう可能性もあるのです。

食べ物や唾液が誤って気管に入ってしまうことを誤嚥といいますが、バイ菌が食べ物や唾液と一緒に誤嚥され、肺に入ってしまうことで発症する病気を誤嚥性肺炎といい高齢者に多い死因でもあります。

お口の中を清潔に保つことで体の病気を予防することが可能ですし、歯周病治療を受け、ご自身の歯をしっかり残し噛んで味わう、飲み込むことを行うことで栄養を摂取することができ、健康寿命が延びるのではないでしょうか。

歯を失ったことがない方は歯の価値に気づきにくく、歯を失ってから初めて歯の大切さを身にしみて感じる方を私はたくさん見てきましたし、歯は失ってしまうと二度と元の状態には戻りません。

年齢を重ねるごとに健康なお口の中の状態がいかに大切かを考えていただき、

歯科医院で治療、定期的なメインテナンスを受けることで人生100年時代も楽しく生きるお手伝いをしていきたいと坂井歯科医院は考えております。

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