
仕上げ磨きはいつから始めたらいいの?

赤ちゃんでも歯磨きは必要なのかな…

仕上げ磨きは何歳まで続けるべき?
子どもの仕上げ磨きをいつから始めたら良いのか、悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
仕上げ磨きの時期や期間には、年齢や歯の生え方に応じたケアの方法があります。
大人が仕上げ磨きをすることで、子どもに歯磨き習慣が身につき、口内トラブルの早期発見が期待できます。
この記事では、以下の内容を解説します。
- 歯磨きは生後6ヶ月ごろから始めるのがおすすめ
- 【時期別】子どもの歯を守りケアする方法
- 仕上げ磨きをするときに知っておくべき4つのこと
- 子どもの歯の健康を守るための3つのポイント
- 仕上げ磨きの時期に関するよくある質問
仕上げ磨きの開始時期や時期に合わせたケアの方法を理解することで、子どもの虫歯予防につながるでしょう。
ぜひ、参考にしてくださいね。
歯磨きは生後6ヶ月ごろから始めるのがおすすめ

乳歯は生後6ヶ月ごろから生え始めるため、歯が生えたら歯磨きを始めましょう。
歯が1〜2本程度しか生えていなければ、唾液が汚れを洗い流してくれるので、ゴシゴシ磨くのではなく、優しくケアする程度で十分です。

この時期は、口元に触られたり、歯ブラシが口に入ったりするのに慣れさせることが大切です。
1歳になると前歯や奥歯が生え揃い、歯の間や溝に汚れがたまりやすくなるため、歯磨きが必須です。
歯が生えてきたらケアを始め、乳歯が生え揃ったらしっかりとブラッシングして虫歯を防ぎましょう。
【時期別】子どもの歯を守りケアする方法

子どもの歯をケアする方法は、時期により以下のように異なります。
- 【生後3ヶ月〜6ヶ月】ガーゼで口の中の汚れを落とす
- 【生後6ヶ月〜1歳】ガーゼや赤ちゃん用歯ブラシでケアする
- 【1歳〜3歳】自分で歯磨きをする練習をさせる
- 【6歳〜12歳】デンタルフロスを使って汚れを落とす
時期に合わせて適切にケアすれば、健康な歯を守れるでしょう。
【生後3ヶ月〜6ヶ月】ガーゼで口の中の汚れを落とす
歯が生えるまでは、授乳後にガーゼで口元をぬぐって汚れを落とします。
綿100%のガーゼをぬるま湯で湿らせて、人差し指に巻き、子どもの口の中をやさしく拭きます。

これは、頬や唇に触れられる感覚に慣れさせ、歯磨きが始まったときに抵抗感を少なくすることが目的です。
授乳後や就寝前などに、1日に5〜6回を目安にケアしましょう。
ただし、赤ちゃんの機嫌が良いときに行い、嫌がる場合は無理にやらないようにしてください。
【生後6ヶ月〜1歳】ガーゼや赤ちゃん用歯ブラシでケアする
生後6ヶ月ごろに下の前歯が生えてきたら、湿らせたガーゼや綿棒を使って汚れを落とします。
子どもが慣れてきたら、徐々に赤ちゃん用歯ブラシを使って磨くようにしましょう。

まずは歯ブラシで前歯をそっと触り、嫌がらない場合は1本ずつやさしくブラッシングします。
唾液が多く歯に汚れがつきにくい時期なので、嫌がるようなら無理をしないようにしてください。

少しずつ口の中を触られることに慣れてもらうのが、この時期の大切なステップです。
【1歳〜3歳】自分で歯磨きをする練習をさせる
1歳になると離乳食が始まり、奥歯も生えて虫歯になりやすいため、しっかりとブラッシングすることが大切です。
スプーンを持てるようになったら、自分で歯を磨く練習を始めるのがおすすめです。
まずは歯ブラシをくわえることから始め、大人と一緒に磨きながら、正しいやり方を教えます。
小さな子どもは姿勢が不安定なので、歯ブラシでのどを突かないためにも、目を離さないようにしてください。

子どもだけではきれいに磨くのは難しいため、必ず大人が仕上げ磨きをしましょう。
仕上げ磨きは子どもを膝に寝かせた状態で行い、虫歯になりやすい前歯や奥歯をしっかり磨くのがポイントです。
【6歳〜12歳】デンタルフロスを使って汚れを落とす
6歳ごろになれば自分で磨けるようになりますが、永久歯が生え揃う12歳ごろまでは仕上げ磨きが必要です。

子どもの歯と大人の歯はサイズが違うので、磨き残しが多くなり、虫歯になりやすいです。
仕上げ磨きをする際は、寝かせた状態で子どもの頭を支え、前歯や奥歯を中心に全体的に磨きます。
歯のすき間が狭くなってくると汚れがたまりやすいので、デンタルフロスを活用すると磨き残しを減らせるでしょう。

子どもはデンタルフロスをうまく使えない可能性が高いため、小学校高学年になるまでは大人がサポートしてください。
永久歯がいつから生えてくるのか詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。

仕上げ磨きをするときに知っておくべき4つのこと

仕上げ磨きをする際は、以下のことに注意してください。
- 力を入れすぎないように磨くこと
- 仕上げ磨き用の歯ブラシを用意すること
- 仕上げ磨きに時間をかけすぎないこと
- 仕上げ磨きは毎食後に行うのが理想

スムーズに仕上げ磨きができるように、事前に把握しておきましょう!
1.力を入れすぎないように磨くこと
仕上げ磨きをするときは、軽い力でブラッシングすることが大切です。
力を入れすぎないためには、人差し指と親指の2本の指で鉛筆を持つように歯ブラシを持つのがポイント。
ゴシゴシ磨いてしまうと、乳歯のエナメル質が削られたり、歯ぐきが傷ついたりするリスクがあります。
また、子どもが痛がって歯磨きを嫌がる原因にもなります。
歯ブラシの毛先が広がらないよう、力を入れずにやさしく磨くことを意識しましょう。

磨く際は、上唇小帯に歯ブラシを当てないように注意してくださいね。
2.仕上げ磨き用の歯ブラシを用意すること
仕上げ磨きをする際は、仕上げ磨き専用の歯ブラシを使いましょう。
専用の歯ブラシは持ち手が長く、口の奥まで届きやすい形になっているのが特長です。
子ども用の歯ブラシを使うと、奥まで届きにくく、汚れを落とせない可能性があります。

また、歯の生え具合や年齢に合わせてブラシの硬さを選ぶことも大切です。
歯が生え始めのころは歯ぐきが傷つきやすいので「やわらかめ」を、歯が生え揃ってきたら「普通」を選びましょう。
「かため」の歯ブラシは汚れを落とすのは良いものの、力が入ると歯ぐきが傷つくので、避けたほうが無難です。

子どもの口の中の状態をチェックしながら、適切な歯ブラシを使うようにしてみてください!
3.仕上げ磨きに時間をかけすぎないこと
時間をかけすぎると、子どもが飽きてしまい、歯磨きを嫌がる原因になります。
全部の歯をしっかりと磨こうと思わず、磨き残しが多くなる前歯や奥歯を意識してブラッシングします。
仕上げ磨きの時間は、3歳ごろまでは1分以内、3歳以降は3分以内が目安です。
また、子どもが嫌がっているときや、機嫌が悪いときには無理にやらないことも重要です。

無理にやると、歯磨きは嫌なものだと認識してしまい、歯磨きの習慣がつかなくなる可能性があります。
歯磨きにマイナスのイメージをもたせないよう、短時間で終わらせることを心がけましょう。
4.朝と夜の仕上げ磨きは必ず行う
虫歯予防のためには、仕上げ磨きは毎食後に行い、しっかり汚れを落とすことが大切です。
ただ、保育園や学校に通っている場合は、昼食やおやつの後に歯磨きをするのが難しいことが多いです。

そのため、朝食と夕食の後には必ず歯磨きをして、お口の中を清潔に維持しましょう。
特に、寝ている間は唾液の分泌量が低下し、虫歯になりやすい状態です。
夜はデンタルフロスを併用し、仕上げ磨きを丁寧に行ってください。

子どもの歯の健康を守るためにも、1日2回の仕上げ磨きを習慣化しましょう。
子どもの歯の健康を守るための3つのポイント

虫歯を防ぎ、子どもの歯の健康を守るために意識したいポイントを紹介します。
- 食事やおやつの時間を決める
- フッ素入りのケアアイテムを使う
- 歯科医院で定期検診を受ける
3つのポイントを押さえて、健康な歯を育てていきましょう。
1.食事やおやつの時間を決める
口の中に糖分が長くある状態だと虫歯になるリスクが高くなるため、おやつは時間を決めましょう。
チョコレートやジュースは糖分が多いため、食べた後は歯磨きしたり、口を水でゆすいだりしてください。
歯を強くするために、次のカルシウムが多く含まれている食品を取り入れるのがおすすめです。
- 牛乳
- チーズ
- ヨーグルト
- イワシ
- ひじき
健康な歯を守るためにも、栄養バランスの整った食事をするように心がけましょう。
2.フッ素入りのケアアイテムを使う
フッ素は歯を酸に強い構造に変え、虫歯菌の働きを抑えるため、虫歯予防に効果的です。
歯科医院でフッ素塗布してもらう場合は、歯が生えたタイミングで行うと虫歯の予防が期待できます。
また、フッ素入りの歯磨き粉や洗口液を使うのもおすすめです。
歯科医院専用のキシリトールガムは、歯質を強化する成分が市販のものより多く含まれているので、活用してみてください。

日頃のケアで虫歯予防に有効なアイテムを取り入れて、歯の健康維持に努めましょう。
参考:三豊・観音寺市医師会 予防方法 根拠のレベル 推奨度 フッ化物の働き
3.歯科医院で定期検診を受ける
子どもの歯の健康を守るためには、歯科検診を受けるのが有効です。
お口の中をチェックしてもらうと、虫歯や歯並びなどのトラブルの早期発見や治療につながります。
日頃の歯磨きでは落としきれない汚れも、クリーニングで除去してもらえます。
また、正しい歯磨きの方法のアドバイスが受けられるのもうれしいポイントです。

子どもも歯科医院に慣れてくるので、治療が必要になった場合も抵抗感が少なくなるでしょう。
歯が生え始める生後6ヶ月ごろから受診し、定期的に歯の状態を確認してもらってくださいね。
仕上げ磨きの時期に関するよくある質問

Q1.ガーゼ磨きのやり方を教えてください。
生後6ヶ月ごろ、最初の乳歯が生えてきたらガーゼ磨きを始めましょう。
ガーゼ磨きのやり方は、以下のとおりです。
- 子どもを膝の上に仰向けに寝かせる
- 綿100%のガーゼを小さく切る
- 切ったガーゼをぬるま湯か水で湿らせる
- 人差し指にガーゼを巻きつける
- 歯をつまむようにして汚れをとる
ミルクをあげた後を含めて、1日5回が目安です。

ただし、回数はあくまで目安で、これ以下になっても過度に心配する必要はありません。
子どもが嫌がるときは無理して行わず、機嫌の良いタイミングでやることが大切です。
Q2.仕上げ磨きは1日何回行うとよいですか?
仕上げ磨きは、毎食後1日3回行うのが良いとされています。
ただし、日中に難しい場合は、朝と夜に行いましょう。
就寝中は唾液の分泌量が減り、虫歯になりやすいため、仕上げ磨きは欠かさないようにしてください。
Q3.歯磨きシートはガーゼの代わりになりますか?
赤ちゃん用の歯磨きシートを使えば、ガーゼ磨きのように汚れを落とせます。
授乳や食後、外出先でも口の中を拭くだけで手軽にケアできるのが魅力です。
シートは柔らかい天然素材で、指に巻き付けやすい大きさや、指サックタイプを選ぶのがおすすめです。

ただし、大人用の歯磨きシートは刺激が強いため、必ず赤ちゃん用を使いましょう!
Q4.数日、歯磨きをしていなかったけど大丈夫ですか?
歯磨きを数日しないと、口内トラブルが起こりやすくなるため、すぐに再開しましょう。

1日歯を磨かないだけでも、口の中の細菌は増え、虫歯や歯周病にかかりやすくなります。
歯の表面には、白いネバネバした細菌の塊の「プラーク」が付着しますが、歯ブラシでないと汚れを落とせません。
さらに、歯についた汚れは、時間が経つと落ちにくくなります。

歯磨きを怠ると虫歯や歯周病のリスクが上がるので、毎日歯を磨きましょう。
黒くなった乳歯を見つけたときの対処法が知りたい方は以下の記事をご覧ください。

仕上げ磨きをして子どもの歯をきれいに保とう

仕上げ磨きは、歯が生え始める生後6ヶ月ごろからケアを始め、1歳を過ぎたら歯ブラシを使って行いましょう。
汚れをしっかり落とせるだけでなく、子どもの歯磨き習慣が身につき、虫歯を防げるメリットがあります。

歯が生える前は、口元に触られる感覚に慣れてもらうことが大切です。
歯が生え始めたら、ガーゼ磨きから徐々に歯ブラシへ移行し、やさしくブラッシングしましょう。
仕上げ磨きは毎食後に行い、歯ぐきを傷めたり子どもが嫌がったりしないように軽い力で行ってください。

定期的に歯科検診も受診し、子どもの虫歯を防ぎましょう。


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