つわりで歯磨きすると吐く場合の対処法7選!ツラいときに歯をケアする方法も紹介

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つわりのときに歯磨きをすると吐いてしまうのはなぜ?

歯磨きをすると気持ち悪くなる…

つわりで気持ち悪いときでもできるお口のケア方法を知りたい!

つわりで歯磨きをすると吐き気をもよおし、満足にケアできないと悩んでいる方も多いでしょう。

妊娠中は、嘔吐反射やよだれつわりが原因で、歯磨きの際に気持ち悪くなりやすいです。

とくに妊娠すると口内トラブルが起こりやすいため、吐き気を感じるときはケアの方法を工夫することが必要です。

この記事では、以下について解説します。

  • つわりで歯磨きがツラくなる時期とその理由
  • 歯磨きできないときに起こりやすい口内トラブル5選
  • つわりのときに歯磨きすると吐く場合の7つの対処法
  • 歯磨きできないときの5つのお口のケア方法

つわりのときに歯を磨くと気持ち悪くなる原因や対処法、歯磨き以外のお口のケアを紹介します。

気持ち悪くなる理由やケア方法を知ることで、妊娠中の口内トラブルの予防につながります。

ぜひ、参考にしてくださいね。

つわりで歯磨きがツラくなる時期とその理由

つわりで歯磨きがツラくなる時期とその理由

つわりで歯磨きの際、吐き気が現れるのは以下のような理由があります。

  • 【時期】つわりによる吐き気は妊娠5か月ごろまで
  • 【理由①】嘔吐反射
  • 【理由②】ホルモンバランスの変化
  • 【理由③】よだれつわり
  • 【理由④】臭いの敏感さ

時期や原因を理解すれば、対策が見えてくるはずです。

それぞれ見ていきましょう。

【時期】つわりによる吐き気は妊娠5か月ごろまで

つわりの症状が出ると、歯を磨くと気持ち悪くなり吐き気をもよおすことがあります。

妊娠8〜12週目にピークを迎えるのが一般的で、吐き気が強くなり嘔吐しやすく、歯磨きが難しくなる方も少なくありません。

妊娠5ヶ月ごろには収まるケースがほとんどですが、それまでは歯ブラシを口に入れるだけで吐き気が現れる場合があります。

しかし、この時期にしっかりとケアできないと、虫歯や歯周病などの口内トラブルのリスクが高まるため要注意です。

【理由①】嘔吐反射

つわりのときは、歯ブラシを口に入れると吐き気を感じる「嘔吐反射」が起きやすいです。

嘔吐反射とは、口の中やのどに異物が触れると反射的に吐き気を引き起こす防御反応。

この時期は、奥歯や舌に歯ブラシが触れただけでも気持ち悪くなることがあります。

また、口を大きく開けると粘膜が緊張し、わずかな刺激で「おえっ」となることも。

このような不快感は、歯ブラシの当て方や口の開き方の工夫が必要です。

【理由②】ホルモンバランスの変化

妊娠すると、女性ホルモンの「プロゲステロン」が増加するため、体内にガスがたまりやすくなります。

ガスがたまると胃もたれやムカムカが強まり、歯磨きのときに吐き気を感じやすくなるのです

また、卵胞ホルモンや黄体ホルモンが神経を刺激することで、不快感が高まるケースもあります

ホルモンバランスが乱れがちな妊娠初期から中期は、特に体調が急変しやすいのが特徴です。

ほんの少しの刺激でも気分が悪くなりやすいので、体調を優先しながら歯磨きしましょう。

【理由③】よだれつわり

妊娠初期は、唾液の分泌量が増えて吐き気をもよおす「よだれつわり」が起こることがあります。

よだれつわりとは、口の中に唾液がたまることで吐き気を感じる症状です。

妊娠するとホルモンが変化し、唾液腺が刺激されることが原因だと考えられています。

歯磨きをすると唾液が増えるため、口内の不快感が増して気持ち悪くなります。

【理由④】臭いの敏感さ

妊娠中に「においつわり」の症状があると、普段気にならないにおいでも吐き気をもよおすことがあります。

歯磨き粉には香料が含まれているため、その香りを嗅いだ瞬間に気分が悪くなるケースも珍しくありません。

妊娠中のホルモン変化が原因のひとつとされ、敏感になった嗅覚が不快感につながります。

無理に同じ歯磨き粉を使い続けると、歯磨き自体が嫌になりお口の中の衛生状態が悪化しやすくなります。

つわりで歯磨きできないときに起こりやすい口内トラブル5選

つわりで歯磨きできないときに起こりやすい口内トラブル

つわりで歯磨きできないと、お口のトラブルが起こりやすくなります。

  1. 虫歯
  2. 歯周病
  3. 口臭
  4. 口内炎
  5. 妊娠性歯肉炎

代表的な5つのトラブルについて、その原因とリスクを知っておきましょう。

それぞれの症状が起こる理由を理解して、日頃の予防に役立ててくださいね。

1.虫歯

妊娠中は女性ホルモンであるエストロゲンやプロゲステロンの増加によって、唾液の分泌量が減少します。

唾液は口の中の汚れを洗い流すのが役割です。

量が減ることで、口の中に汚れが溜まりやすくなり、衛生状態の悪化につながります。

また、妊娠中は食べ物にも偏りが現れ、甘いものや酸っぱいものといった特定のものをよく食べるという傾向があります。

甘いものや酸っぱいものは口の中が酸性に傾きやすくなり、虫歯リスクが高まるので注意が必要です。

2.歯周病

妊娠すると、歯周病菌の増殖を促進するホルモンが増加するため、 歯茎の炎症が進みやすくなります。

歯周病の初期症状は歯茎の腫れや出血ですが、進行すると歯がグラグラする場合も

さらに、歯周病菌が血液を通じて全身を巡ると、早産や低体重児出産のリスクが上がると考えられています。

胎児と母体の健康を守るためにも、妊娠中は特に歯周病の予防とケアを徹底することが必要です。

3.口臭

妊娠中は、唾液の分泌量の減少や食生活が乱れることで口の臭いが強くなります。

唾液の分泌量が減ることで、食ベカスや細菌が洗い流されなくなり、虫歯菌や歯周病菌が増殖するからです。

また、糖分を含む食事を多く摂るのも、口臭の原因のひとつです。

普段口の中はアルカリ性ですが、酸性になると口臭の原因になる細菌が増殖するため、臭いが強くなります。

さらに、つわりでブラッシングがしっかりできないと、汚れが歯に付着し菌が増殖してしまいます。

4.口内炎

妊娠すると、ストレスや免疫力の低下で口内炎ができやすい傾向があります。

ストレスによってホルモンバランスが乱れることで、血行が悪くなり、粘膜の回復力が低下するからです。

免疫力が低下するため、口内の細菌やウイルスに対抗できなくなり、粘膜にダメージを受けて口内炎になります。

妊娠中はストレスをためないよう、こまめに気分転換することが大切です。

5.妊娠性歯肉炎

妊娠性歯肉炎」とは、妊娠中に起こる歯肉の炎症です。

妊娠すると女性ホルモンが増加し、血管の壁が緩くなることで、歯茎の腫れや出血が起こりやすくなります。

妊娠初期から中期にかけて発症しやすいとされており、つわりが重いときに歯磨きができなくなると症状が悪化しやすいのが特徴です。

妊娠中、歯茎の腫れや出血が起こったら放置せず、できる範囲で口内ケアを行う必要があります。

つわりのときに歯磨きすると吐く場合の7つの対処法

つわりのときに歯磨きすると吐く場合の対処法

つわりで歯磨きをすると吐いてしまう…

歯磨きをするのがツラい…

このように、つわりで歯を磨くと気持ち悪くなると悩んでいませんか?

歯磨きのとき、吐いてしまう場合の対処法を紹介します。

  1. ヘッドが小さい歯ブラシを使う
  2. 歯磨き粉を変えてみる
  3. 歯を磨くときは顔を下に向ける
  4. 奥から前にかき出すようにして磨く
  5. 別のことをしながら歯磨きする
  6. 歯磨きするタイミングを変える
  7. 上と下の歯でわけて磨く

歯ブラシや歯磨き粉を変えることで、吐き気を抑えられる可能性があります。

自分に合った方法を取り入れながら、可能な範囲で口内ケアを続けましょう。

1.ヘッドが小さい歯ブラシを使う

つわりの吐き気は、歯磨きによるのどの奥への刺激によって起こる場合があります。

ヘッドが大きいと、奥歯まで歯ブラシを入れたときに「おえっ」とこみ上げる感覚が出やすいので注意しなければいけません。

そのため、歯ブラシを次のような圧迫感が少ないものに変えるのがおすすめです。

  • 超コンパクト
  • スリムヘッド

歯ブラシを変えることで、ほっぺたや歯茎への刺激が少なくなり、吐き気を抑えられる可能性があります。

小さいヘッドだと細かい部分にも当てやすく、短時間で効率よく汚れを落とせるのもメリットです。

2.歯磨き粉を変えてみる

つわりのときは香りや味に敏感になり、それまで使っていた歯磨き粉が突然合わなくなることも。

そんなときは、以下のような歯磨き粉に変えてみましょう。

  • 無味:味がしないので、吐き気を誘引しずらくなる
  • 低刺激:刺激成分が少ない分、味や香りで気持ち悪くなりにくい
  • 透明ジェルタイプ:舌触りがよく泡立ちにくいため、吐き気の緩和につながる

味が苦手だと感じている方や、泡の感覚がつらい方には特におすすめです。

刺激の少ない歯磨き粉に変えることで、吐き気が改善するケースもありますよ!

3.歯を磨くときは顔を下に向ける

歯磨き中に唾液や歯磨き粉の泡がのどにたまると、吐き気をもよおすことがあります。

顔をやや下に向けて磨くと、唾液や泡が前方に流れやすくなります。

ただし、下を向くことで吐き気が強まるケースもあるので、自分の体調や気分に合わせて角度を調整してみてください。

4.奥から前にかき出すようにして磨く

つわりのときは、のどの近くを刺激すると吐き気が出やすい傾向があります。

奥歯に歯ブラシを当てたら前の方にかき出すように動かすと、のどへの刺激を抑えられる可能性があります。

歯ブラシを小刻みに動かしながら、少しずつ前歯の方向に向けて汚れを落とすのがポイントです。

奥から前に進めることで、唾液や歯磨き粉の泡も自然に前の方へ流れていき、吐き気を感じにくくなることがあります。

さらに、磨く順番を普段と変えてみると、刺激が減って吐き気を抑えられるかもしれません。

5.別のことをしながら歯磨きする

つわり中は吐き気を抑えることを意識しすぎるあまり、かえって敏感になる場合があります。

気持ち悪さを抑えるためにおすすめなのが、ながら磨きです。

テレビや外の景色などで気をそらしながら歯を磨くと、歯ブラシの当たる感覚に集中しすぎるのを防げます。

好きな音楽やラジオを聞きながら、歯磨きするのもよいでしょう。

意識を歯から切り離すことで、精神的なストレスが緩和される可能性があるので試してみてください。

6.歯磨きするタイミングを変える

つわりで気持ち悪くなる場合は、体調が良い時間帯に磨くようにしましょう。

起床後や食後すぐに歯磨きをすると、気持ち悪くなりやすい傾向があります。

たとえば、朝起きてすぐはつらいなら、水や白湯を飲んで30分ほど休憩してから磨いてみてください。

食べ終わった直後に歯磨きすると吐き気が増すなら、少し横になってから磨くのも良い方法です。

自分の体調が落ち着いているタイミングを探し、つわりの症状が和らいでいる間にお口をケアしましょう。

7.上と下の歯でわけて磨く

吐き気を防ぐためには、歯磨きの時間を短くするのが効果的です。

一度にすべての歯を磨こうとすると時間がかかり、吐き気が強くなる場合があるためです。

たとえば、先に上の歯を磨いてから少し休憩。そのあと、下の歯を磨くようにすると、一回の歯磨き時間を短くできます。

無理に続けるとストレスがかかるため、こまめに区切って行うのがポイントです。

【歯磨き以外】つわりのときにおすすめの5つの口内ケア

つわりで歯磨きできないときのお口のケア方法

つわりで気持ち悪くなってどうしても歯磨きできない…

つわりでお口の中のケアを後回しにすると口内トラブルのリスクが高まります。

ここでは、歯磨き以外のお口のケア方法をご紹介します。

  1. 歯磨き粉を使わない
  2. フロスや歯間ブラシを使う
  3. うがいをする
  4. キシリトールガムを噛む
  5. 歯医者で歯のクリーニングを受ける

ただし、無理は禁物です。体調を見ながら取り入れてみてください。

1.歯磨き粉を使わないで磨く

つわりで歯磨き粉の味や香りが負担のときは、あえて何もつけずに磨いてみましょう。

歯磨きの目的は歯の汚れを落とすことなので、歯磨き粉を使わなくても問題ありません。

刺激を抑えられるため、吐き気を感じにくくなる可能性があります。

ただし、歯磨き粉を使わないぶん、虫歯予防効果を得られなくなるので注意が必要です。

歯ブラシのほかに、お口の中のケア用品を併用するといった工夫をしましょう。

2.フロスや歯間ブラシを使う

歯ブラシを口に入れると気持ち悪くなる場合は、フロスや歯間ブラシを使って汚れを取るとよいでしょう。

歯と歯の間の汚れをピンポイントで除去できるため、器具が小さい分、吐き気が起こりにくい可能性があります。

持ち手が付いている歯間ブラシは、フロスのようにお口の中に手を入れる必要がないため、気持ち悪さの軽減につながります。

必要に応じてサイズを調整すれば、歯ぐきへの負担が軽減されるので安心です。

3.洗口液でこまめにうがいをする

市販の洗口液には、以下のようにさまざまな種類があります。

  • 口臭予防
  • 虫歯・歯周病予防
  • アルコール無配合

香りや味に敏感なときは、緑茶や水でお口をすすぐだけでも食べかすを洗い流せます。

妊娠中はねばつきやすい唾液に変わるため、うがいをするとお口の中がスッキリするでしょう。

食後や就寝前など、こまめにうがいしてつわりを乗り切ってくださいね。

4.キシリトールガムを噛む

ガムの香りが平気な方は、キシリトールガムを噛むとお口の中の健康維持に役立ちます。

キシリトールは虫歯菌が酸を出すのを防いでくれるため、虫歯予防の効果が期待できるからです。

また、ガムを噛むことで唾液の分泌も増えるため、歯の再石灰化を促すメリットもあります。

キシリトールの効果を十分に得るには、含有量が多いガムがおすすめです。

市販品だと砂糖入りが多いですが、歯科医院専売のキシリトールガムだと含有量が多く含まれていますよ。

5.つわりが落ち着いたら、歯医者で歯のクリーニングを受ける

歯医者では歯のクリーニング以外でも、汚れがつきやすい場所や普段のケアに関するアドバイスをしてもらえます。

万が一、虫歯や歯周病が発見された場合、早期であれば進行する前に治療できます。

自治体によっては、歯科検診が無料で受けられるため、つわりが落ち着いたら利用しましょう。

つわりの時期は口内環境が悪化しやすいので、体調が安定したときに歯医者に行ってケアすることが大切です!

【まとめ】つわりで歯磨きが難しいときは歯医者でケアしよう

【まとめ】つわりで歯磨きが難しいときは歯医者でケアしよう

妊娠中は「よだれつわり」や「においつわり」の症状が出やすいため、歯磨きをすると吐き気をもよおすケースが多いです。

つわりは妊娠5ヶ月ほどで収まりますが、この時期までは歯を磨くと気持ち悪くなりやすい傾向があります。

しかし、妊娠中は口内トラブルが起きやすいため、しっかりと歯をケアすることが重要です。

吐き気を感じるときは、ヘッドの小さい歯ブラシに変えたり、顔を下に向けたりするなどの工夫をしてみてください。

つわりで歯磨きが難しい場合は、体調が安定したら歯医者でクリーニングを受けるのがおすすめです。

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