
自分は歯周病になりやすいタイプか知りたい!

歯周病ってどんな特徴があるの?

持病があると歯周病になりやすいって本当?
自分も歯周病予備軍なのか、日々の生活の中で何を気を付けておけばよいのかなど、悩む人も多いのではないでしょうか。
歯そのものに影響する虫歯と違い、歯周病は歯ぐきや骨に関わる全身疾患です。
初期の段階では自覚症状もないため、「気づいたときにはすでに進行していた!」というケースも少なくありません。
この記事では、歯周病になりやすい人に共通したいくつかの特徴を解説します。
また、歯周病予防につながる生活習慣についてもお伝えするので、予備軍であってもリスクを減らせます。

歯周病かどうか気になる人、持病がある人、喫煙やストレスがある人はぜひ参考にしてください!
歯周病とは生活習慣が密接に関わる「生活習慣病」のひとつ

歯周病は細菌感染だけでなく、喫煙や食事といった生活習慣が複雑に絡み合う「生活習慣病」です。
単なる「口の病気」と思われがちですが、放置すると糖尿病や心疾患といった全身の病気につながるリスクがあります。

最新の研究でも、口腔内の炎症が血流を通じて全身に影響を及ぼすことが明らかになっています!
つまり、歯と歯ぐきの健康を維持することは、全身の健康を守ることにつながるのです。
「私って歯周病予備軍かも?」と思われる方は、セルフチェックを行い、生活習慣を見直すことで改善できる可能性があります。
(出典:歯周病が引き起こす慢性炎症が全身の虚弱化を進める|SPRING NATURE)
歯周病になりやすい人の特徴9選

歯周病リスクが高い人には以下の共通点があります。
- 喫煙週間がある人
- 糖尿病などの持病がある人
- 免疫力が低下している人
- 歯並びが悪い人
- 睡眠不足などでストレスを抱えている人
- 歯ぎしりの癖がある人
- 妊娠中の人
- 40歳以上の人
- 家族が歯周病にかかっている人
自分に当てはまるものがないか、確認してみてください。
1.喫煙習慣がある人

タバコの煙は歯肉上皮細胞(歯ぐきの表面の細胞)にダメージを与え、歯周病菌をより悪質な状態に変化させることが研究で証明されています。
特に、ニコチンには血管を収縮させる作用があり、歯ぐきからの出血が抑えられてしまうため、炎症があっても気づきにくくなります。
その結果、炎症の発見が遅れて重症化しやすいのが喫煙者の特徴です。
また、非喫煙者と比較すると、歯槽骨(歯を支える骨)の破壊スピードが格段に速く、歯を失うリスクが2〜8倍高まるとも言われています。
普段からタバコを吸う人は、歯周病の影響を受けやすいため注意してください。
(出典:タバコ煙刺激下における歯肉上皮細胞と歯周病原細菌との相互作用|日本歯周病学会会誌)
2.糖尿病などの持病がある人

糖尿病をはじめとする心疾患や肺炎などの疾患は、歯周病と深い関わりがあることが証明されています。
特に、糖尿病で血糖値が高い状態が続くと、毛細血管がダメージを受け、炎症を引き起こす物質が増加します。
結果として、歯を支える組織や骨にダメージを与え、急速に破壊されてしまうのです。
歯周病ケアを行うことで、糖尿病の数値の改善にもつながることが分かっています。

(出典:糖尿病および慢性腎臓病と歯周病の関連におけるメカニズムの解析と歯周治療への応用|日本歯周病学会会誌)
3.免疫力が低下している人

免疫力が低下すると、口の中の細菌に対する抵抗力が弱まり、歯周病に感染しやすくなります。
通常は免疫システムが健康を保っていますが、そのバランスが崩れると炎症が一気に広がるためです。
最新の免疫学でも、体の抵抗力が歯周病の進行に大きく関わることが注目されています。

仕事が忙しい人や風邪をひきやすい人は、歯周病予備軍と言えるでしょう。
(出典:ウイルスおよび細菌と宿主との相互作用機構の解明と疾患発症への関与|日本大学)
4.歯並びが悪い人

歯が重なっていたり、歯並びがガタガタしている状態は、物理的な歯周病のリスク要因となります。
歯ブラシが届かずプラーク(歯垢)がたまって磨き残しとなり、そこから細菌が繁殖するためです。
ネバつきが強いプラークが多く残っていると、唾液による自浄作用も働きにくくなり、細菌が定着・増殖しやすい状態が続きます。
歯並びが悪い人は、審美だけでなく歯や歯ぐきへの影響もあることを覚えておきましょう。
5.睡眠不足などでストレスを抱えている人

仕事や育児、介護などに日々関わっている人も注意が必要です。
強いストレスや睡眠不足が続くと、自律神経のバランスが乱れて唾液の分泌が減少します。
唾液には細菌の増殖を抑える重要な殺菌作用があるため、お口の中が乾くと歯周病菌が活発に動く原因となります。
また、精神的な負荷は免疫機能を低下させ、炎症を促進させるホルモンの分泌にも関わっています。
ストレスに気づいていない人も多くいるため、気分をリフレッシュさせる習慣を持つことが、お口の健康につながると言えるでしょう。
6.口呼吸の癖がある人

口呼吸が習慣になっていると、口の中が乾燥して唾液の働きが低下することで、歯周病になりやすいと言われています。
唾液には細菌を洗い流し、口腔内を中和する大切な役割があるため、乾燥した状態が続くと歯周病菌が定着・増殖しやすい環境になります。
また、乾燥した歯ぐきは炎症を起こしやすく、外部からの刺激にも弱くなります。
口呼吸は就寝中にも起こりやすくいため、朝起きたときに口の中がパサパサと乾いている方は要注意です。
7.妊娠中の人

妊娠中の女性は、歯周病になりやすいと言われています。
妊娠すると女性ホルモンの分泌が増加し、特定の歯周病菌が増殖しやすくなるためです。
これを「妊娠性歯肉炎」と呼び、歯ぐきが腫れやすく出血しやすい状態になるのが特徴です。
さらに、炎症性物質(炎症の引き金となる物質)が早産や低体重児出産のリスクを高めるという報告もあります。
つわりなどで歯磨きが難しい時期は、無理のない範囲でうがいだけでも行ってみましょう。

坂井歯科では「マイナス1歳からの予防歯科」として、妊娠中の方へのサポートも行っていますので、安心してご相談ください。
(出典:歯周病と早期低体重児出産との関連|鹿児島大学大学院歯学総合研究科)
8.40歳以上の人

加齢にともなって歯周病の罹患率は急激に上がります。
これは、「炎症性老化」と呼ばれる現象が背景にあるためです。
炎症性老化とは、加齢にともない体内で慢性的に自覚症状のない弱い炎症が続き、老化を加速させる現象です。

シミやシワなどの肌の老化がわかりやすいでしょう。
炎症性老化の他にも、長い間蓄積した歯石や、加齢に伴う体力や筋力の低下も、40代以上が歯周病のリスクを高める要因となりえます。
9.家族に歯周病の人がいる

歯周病は「遺伝」と「生活環境」から家族間でも感染します。
遺伝的な体質だけでなく、食習慣や食器の共有、スキンシップを通じて細菌が移る可能性があるためです。
自分一人だけが気をつけていても、家族全員の口腔ケアに対する意識が低ければ、再発を繰り返す恐れもあります。

大切な家族を守るためにも、家庭全体での歯周病予防に取り組む姿勢が必要になります!
【生活習慣】どう見直す?歯周病を予防するための習慣3選

歯周病を予防するには、歯磨きだけでなく生活全体を整えることが大切です。
ここでは、歯科医院での治療効果を最大化し、健康な土台を維持するための生活習慣を3つご紹介します。
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- 生活リズムを整える
- 栄養バランスを意識した食事を心がける
- 適度な運動を取り入れる
いきなり全てを取り入れるのではなく、できるところから1つずつ行ってみてください。
1.生活リズムを整える

規則正しい生活を送ることで歯ぐきの組織を修復を助けてくれます。
生活リズムが整うと自律神経が安定、免疫力がアップし、天然の殺菌液である唾液が正常に分泌されるためです。
特に、「7時間以上」の良質な睡眠をとることで成長ホルモンが分泌され、細菌の増殖を抑える力が活性化します。
仕事の時間を変更することが難しい場合、まずは夜更かしや無駄なスマホ時間、不規則な食事を正すところから見直してみてください。
2.栄養バランスを意識した食事を心がける

健康な歯と歯ぐきを作るためには、毎日の食生活が大きな役割を果たします。
特に、ビタミンCやタンパク質は、歯ぐきのコラーゲン生成を助ける働きがあります。
また、食物繊維やヨーグルトなどのプロバイオティクス(乳酸菌)を摂ることで腸内環境が整い、全身の免疫バランスの改善にもつながります。
【プロバイオティクスが豊富な食べ物】
- ヨーグルト
- キムチ
- 納豆
- 味噌
- チーズ
- ぬか漬け
- 醤油 など
主に乳製品や発酵食品に含まれており、日々の食事に取り入れることが推奨されています。

もちろん、上記の栄養素に偏らず、五大栄養素をバランスよく摂取することも忘れずに!
(出典:プロバイオティクスによる歯周病予防|東海大学医学部感染研究室)
3.適度な運動を取り入れる


毎日忙しくて全然運動する時間なんてない…

難しく考える必要はありません!1日10分でOKです!
適度な運動は、日常生活の中に組み込んで習慣化させることが大切です!
ウォーキングなどの有酸素運動を行うと全身の血行が促進されて、歯ぐきの細かい毛細血管まで酸素や栄養素が行き渡るようになります。
一駅手前で降りて歩いたり、階段を使用したりするだけでもOKです!
運動はストレス解消にもつながり免疫力を高め、歯周病の悪化につながる炎症反応を抑える効果も期待できます。
ハードな筋トレをする必要はないため、日常に取り入れられる範囲から運動習慣を始めてみましょう。
【口腔ケア】今日からできる!歯周病を予防するための習慣3選

歯磨きはもちろん必須ですが、残念ながらそれだけでは歯周病予防にはつながりません。
歯周病の予防につながる他の口腔ケアを紹介します。
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- 正しい歯磨きとデンタルフロスを活用する
- 「食いしばり」や「歯ぎしり」の癖を自覚しておさえる
- 歯医者で定期検診を受ける
「歯磨きをしっかりしておけば十分!」と思っていた人は、ぜひこの機会に見直してみてください。
1.正しい歯磨きとデンタルフロスを活用する

自己流で磨いている人は、一度正しい歯磨きを学んでみましょう。
丁寧に磨いているつもりでも、歯ブラシだけでは60%程度しか汚れしか落ちていません。
残りの4割は歯と歯の間に残り、そこから炎症を引き起こす原因となります。
デンタルフロスや歯間ブラシを使って、しっかりと汚れを落としましょう。
汚れをゼロにすることより「細菌を増殖させないための継続的なケア」が大切です。

坂井歯科ではブラッシング指導も行っていますので、お気軽にご相談ください!
2.「食いしばり」や「歯ぎしり」の癖をおさえる

「食いしばり」や「歯ぎしり」をやめることも、歯周病を予防するための大切な習慣です。
口の中に炎症がある状態で、噛み合わせによって力が加わることで、歯を支える骨の破壊が急速に進むためです。
ただし、食いしばりや歯ぎしりは無意識で自覚していない人も多いと言われています。
簡単なチェックリストを作成したので、一度該当するものがないか確認してみましょう。
【歯の食いしばりセルフチェック】
- 朝起きた時に顎が疲れている(痛みがある)
- ふと気がづくと上下の歯が噛み合っている
- 首の後ろや肩が張っている
- 集中しているときに奥歯を噛みしめている
口を閉じた状態では、本来上の歯と下の歯は1〜3mm開いているのが正常です。
まずは自分の癖を自覚して、少しずつ改善していきましょう。
家族に、寝ている間に口がギシギシ音を立てていないか聞いてみるのも一つですよ。

夜間の歯ぎしりにはマウスピースも有効です!坂井歯科でも相談を受け付けているので、ぜひお気軽にご来院ください。
3.歯医者で定期検診を受ける

毎日の歯磨きだけでは限界があるため、定期的に検診へ行くことも忘れないようにしましょう。
取りきれずに放置された歯石は細菌の温床となり、炎症が広がる原因となります。
歯科医院で定期的なクリーニングで歯石を除去し、歯周ポケットの深さをチェックすることが早期発見・早期対応につながります。
歯医者は「痛くなってから行く」ではなく「異常がなくても行く」ことを基準にすれば、結果的に治療費や通院期間を大幅に抑えられます。
口臭予防や審美のメリットもあるため、3〜6ヶ月に一度の目安で受診してください。

坂井歯科では予防歯科に力を入れており、定期検診やクリーニング目的の患者様も多くご来院いただいております。
【まとめ】歯周病になりやすい特徴がある人は習慣の改善から

歯周病は単なる歯の病気ではなく、持病への影響や全身疾患に関わる大きな病の一つです。
病状が進んでから治療を始めると、高額な医療費がかかったり、通院回数が多くなったりします。
歯周病になりやすい人の特徴に当てはまったり、心当たりのある人は、生活習慣や日々のお口のケアを改善してみることから始めてみてください。
また、一度歯科医院へ相談へ行くともおすすめします。
治療してもらうような症状がなくても、相談ベースで歯科医院へ行っても全く問題ありません!
お口の健康を、セルフケアとかかりつけの歯医者の両側から守っていきましょう。

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