そもそも免疫力とは何か。
坂井歯科医院院長、歯科医師の坂井宏成です。
今回は少し難しい内容ですが「免疫力」についてお話したいと思います。
免疫力とは、がん細胞や外から侵入した細菌やウイルスから身を守る防衛反応のこと。免疫には自然免疫と獲得免疫があり、自然免疫は元々備わっている免疫で、獲得免疫は後天的に備わった免疫の事を指します。
免疫力が作用するお陰で、病気の重症化を防いでくれたり発症自体を予防してくれます。
免疫力を保った状態にする事で病気に負けにくい身体となるのですが、過剰なストレスや睡眠不足、はたまた偏った食生活は免疫力を低下させる原因となります。
なので、生活習慣を良くする事が健康的な身体を手に入れる必須条件と言われる訳です。
また、こんな経験はありませんか？
体調が悪いと歯の調子も悪くなったという経験。
免疫力が低下すると歯周病が悪化する
歯周病は感染症の病気です。
免疫力の低下によって、それまで何とか抑え込んでいた悪玉菌がコントロールされなくなります。その結果、歯周病の状態が悪化して痛みとして現れます。
増殖した歯周病菌は他のトラブル（心臓疾患、脳梗塞など）の原因ともなるので、状態が酷い時は抗生剤の服用や根本的な治療が必要となります。
どう考えても歯周病になって良い事は何一つとして無いので、普段からのブラッシングや口腔内のブラッシング習慣は極めて重要です。
歯周病はある程度進行しないと痛くないのでどうしても放置しがち。
歯周病を悪化させる生活習慣はストレス、睡眠不足、偏った食生活、口腔内のメンテナンス不足、などが挙げられますが、これら全て免疫力低下とも繋がります。
口腔ケアと生活習慣を見直そう
口腔内の悪玉菌を減らす事で口腔内の免疫が働きやすくなります。
プラーク（歯の表面のヌメヌメ）や舌苔（舌の汚れ）は口腔ケアを行う事で口腔内の免疫機能は活発化します。そもそもお口の中が汚れている状態であれば敵（悪玉菌）が多すぎて免疫機能が追いつかないという状態に陥ります。
口腔ケアにはホームケア（自宅での歯磨き）とプロフェッショナルケア（歯医者でおこなうメンテナンス）がありますが当然どちらとも大事。
加えて、過度なストレスを溜め込む前に健康的なストレス発散方法（運動など）を身につける、睡眠をしっかり取る、バランスの取れた食事を摂るなども超重要。
若い頃こうした習慣と無縁だった方の多くは歳を重ねてから苦労しています。
もう歳だしと嘆くのではなく、今からでも出来る事を一つでもやっていけば良いでしょう。差し当たって、歯ブラシは毎月交換するところからはじめるのをお勧めします。
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