舌ブラシを使って口臭予防

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口臭予防・防止はエチケット

 こんにちは、香里園にある坂井歯科医院の今道です。雨の日が続いていましたがようやく関西地方も梅雨明けをし、一気に温度が上がり暑くなりましたね。

 新型コロナウイルス感染症は未だに猛威をふるっていて気が休まらない日々が続いておりマスクを着用しての外出が増えていると思いますが、暑い中でマスクをしていると息苦しく呼吸がしにくいため例年以上に熱中症に気をつけなければなりません。マスクを着用している時としていない時では口元の温度が約3〜4度も違い、マスクの内側では熱がこもってしまうことも分かっていて、熱中症対策のために屋外であれば人が少ない場所でマスクを外して休憩することを心がけましょう。

マスクの意外な効果

 新型コロナウイルスが流行してからはマスクをすることが日常になっていて、マスクをすることに対して熱中症のリスクが高くなったり口周りが肌荒れをしたりとマイナスのイメージが目立ってしまいますが、私にとっては良いこともありました。

 それは毎日の献立を考える時にニンニクのことを考慮しなくていい点であり、主人は営業職なので平日にニンニクを用いての料理ができなかったのですが、マスクをしながらの仕事が当たり前になったことでニンニクを使った料理をいつでも取り入れることができるようになりました。

 マスクをする生活様式だからこそニンニクを気にせず食べることができますが、普段の生活で口臭に気をつけることは身だしなみのひとつとして重要であり、口臭は自分自身で気づきにくく知らず知らずのうちに人を不快な思いにさせているかもしれません。

口臭の原因の多くはお口の中

 胃腸が原因で口臭が強くなるというイメージを持たれている方もおられますが口臭の原因はほとんどお口の中にあり、ニンニク料理を食べた後の口臭は強くなりますが食事や飲酒が原因のお口の臭いは一時的なもので時間が経てば軽減されます。

 起床時や空腹時、緊張時などには唾液の分泌量が減ることでお口の中のバイ菌が増殖し、これにより口臭の原因物質が多く作られ、口臭が強くなりますがハミガキや飲食をすることで改善されます。

 上記の2点は飲食物や嗜好品、生理的口臭にため治療は必要ありませんが、お口の中の病気である虫歯や歯周病が口臭の原因である場合には歯科医院での適切な治療が必要となります。

口臭を防ぐには舌のチェックから

 口臭の主な原因とされているのが「舌苔」(ぜったい)で、舌苔とは舌の表面についている白いコケ状の付着物であり、この舌苔はバイ菌や食べカスが、粘膜のカスが付着した塊。舌を大きく前に出して、鏡を使いご自身の舌をチェックしてみてください。

 舌の色は何色に見えますでしょうか?

 白く見えるようであれば舌苔が溜まっていて口臭の原因になっているかもしれません。

口が乾くと口臭になりやすい

 舌苔は溜まりやすい人と溜まりにくい人がいて、その差はお口の中の潤いにあり、お口の中の汚れを洗い流してくれる大切な役割をする唾液の分泌量が少なかったり、お口の中が乾いていたりすると舌苔は溜まりやすくなるのです。タバコ、口呼吸、ストレス、食事中にあまり噛まない、などが唾液の分泌量の減少やお口の中が乾いてしまう原因であり、舌苔が溜まりやすい原因になり得るのです。

舌専用の舌(ぜつ)ブラシ

 舌苔を取り除くためには舌を清掃する必要があるのですが、舌を清掃するためのブラシは舌専用のブラシを使用することをおすすめしていて、舌ブラシはハブラシよりも柔らかく舌を傷つけないようになっているからです。舌苔が付着している部分に舌ブラシがきちんとあたるよう鏡を見ながら、舌ブラシを舌の奥の方から手前に動かしますが、手前から奥に動かしたり前後に往復させたりするのはやめましょう。

1日1回が目安

 舌はとてもデリケートな部分で強い力を入れてしまうと舌を傷つけて、お口の中のトラブルのリスクを高めてしまいますので、舌を撫でるようにやさしく磨くようにしてください。長い時間かけて溜まった舌苔は1回の清掃では綺麗にならず、1日に何度も舌を磨くと舌を傷つけてしまいますので、舌の清掃は1日1回を目安に毎日行うことで徐々に綺麗になっていきます。

舌を綺麗に、身体も健康に

 舌苔は口臭の原因になるだけではなく、舌の表面にある味を感じることができる味蕾が舌苔に覆われてしまうことで味を感じにくくなってしまったり、舌の表面に付着したバイ菌が原因で誤嚥性肺炎を引き起こすリスクが高くなったりもします。舌を綺麗に保つことで口臭予防だけではなく、お口の健康からからだをも守ることができますので、みなさまも毎日の習慣に舌ブラシを使って舌の清掃を取り入れましょう。

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