
仕上げ磨きはどうやったらいいの?

どのタイミングで仕上げ磨きをすればいいんだろう…

子どもが歯磨きを嫌がってしまう…
仕上げ磨きのやり方がわからず、子どもの歯をしっかり磨けているのかと悩んでいないでしょうか。
仕上げ磨きには基本的なやり方があり、年齢に合わせて注意すべきポイントもあります。
乳歯や生えたての永久歯は虫歯になりやすいので、毎日しっかりとケアすることが大切です。
この記事では、以下の内容を解説します。
- 仕上げ磨きのやり方を正しく知ることが虫歯予防につながる!
- 基本的な仕上げ磨きの方法
- 【年齢別】仕上げ磨きをする際のポイント
- 子どもが嫌がらないようにする5つのコツ
- 仕上げ磨きに関するよくある質問
年齢にあった仕上げ磨きのやり方を理解し、子どもの歯をトラブルから守りましょう。
ぜひ、参考にしてくださいね。
仕上げ磨きのやり方を正しく知ることが虫歯予防につながる!

子どもは歯磨きの動作や力加減の調整がまだ難しく、自分だけでは汚れを落としきれません。
そのため、大人が仕上げ磨きでサポートしてあげることが基本です。

乳歯や生えたての永久歯は歯質が弱く、虫歯になりやすいのが特徴です。
仕上げ磨きは、歯をきれいにするだけでなく、親子のスキンシップの時間にもなります。
信頼関係を築きながら、子どもが安心してケアを受けられる環境を整えましょう。
そのうえで仕上げ磨きの際、口の中の状態を観察し、次のような点をチェックしてみてください。
- ちゃんと歯が生えているか
- 歯茎が腫れていないか
- 歯並びが悪くなっていないか
- 歯が欠けていないか

毎日のケアを続けると、さまざまな口内トラブルの早期発見と予防につながります。
乳歯の虫歯に関して詳しく知りたい方は「【放置はNG】乳歯の虫歯ができる4つの原因|簡単にできる予防法も解説!」以下も記事もご覧ください。

仕上げ磨きをするときの3つの基本

口の中の汚れをしっかりと落とすためには、仕上げ磨きの基本を知ることが重要です。
- 子どもを膝の上に寝かせる
- 仕上げ磨きに適した歯ブラシを使う
- デンタルフロスを使って汚れを落とす
仕上げ磨きのやり方を正しく理解し、清潔な口内環境を保ちましょう。
1.子どもを膝の上に寝かせる
仕上げ磨きは、膝に子どもを寝かせて磨く「寝かせ磨き」で行うのがおすすめです。
寝かせることで体勢が安定し、口の中がよく見えるので、磨き残しを防げます。
この姿勢はお口の中がよく見えるだけでなく、体が安定するので、子どもにとって安心感があります。
ただし、子どもが嫌がる場合はお腹や脇で子どもの頭を支え、立ったまま磨く「立たせ磨き」をしましょう。
2.仕上げ磨きに適した歯ブラシを使う
仕上げ磨きでは、子どもが磨く歯ブラシとは別に専用の歯ブラシを用意しましょう。

子ども用歯ブラシは持ち手が短く、奥歯や細かい部分まで届きにくいため、大人だと扱いづらい場合があります。
市販されている仕上げ磨き専用の歯ブラシは、持ち手が長くヘッドが小さい設計になっており、奥までしっかり届くのが特長です。
子どもの歯や口の大きさ、歯の生え具合に合わせて選ぶようにしましょう。

子どもの歯を清潔に保つためにも、磨く人が使いやすい仕上げ磨き専用の歯ブラシを活用してください。
3.歯と歯の間はデンタルフロスを使う
歯ブラシだけでは汚れが落としきれない可能性があるため、デンタルフロスを使うのがおすすめです。
歯と歯の間が狭くなり、乳歯が生え揃ってくる3歳ごろが適切なタイミングです。

利き手でデンタルフロスを持ち、反対の手で子どもの口や顎を支え、歯がよく見えるようにして使用します。
虫歯になりやすい奥歯の2本の間と上の前歯2本の間は、忘れずに汚れを落とすようにしましょう。
手元が安定していないと歯茎を傷つけるリスクがあるため、細かい作業ができるようになる6歳過ぎまでは、大人がやってあげてください。
【年齢別】仕上げ磨きをする際のポイント


仕上げ磨きは、何歳でもやり方は同じなの?
仕上げ磨きは、子どもの年齢によって注意すべきことが異なります。
- 【生後6ヶ月〜2歳】歯ブラシが口の中に入る感覚に慣れてもらう
- 【3歳〜5歳】立たせ磨きでやさしく磨く
- 【6歳~9歳】寝かせ磨きで丁寧にケアする

子どもの年齢に合わせて、適切な方法でケアしましょう!
【生後6ヶ月〜2歳】歯ブラシが口の中に入る感覚に慣れてもらう
まず、歯ブラシを口の中に入れる練習から始めましょう。
いきなり歯ブラシを使うと嫌がるので、清潔なガーゼで歯ぐきをなでたり、口元を拭いたりして、触れられる感覚に慣れてもらうことが大切です。

慣れてきたら、やわらかい毛先の小さな歯ブラシを使って、歯を磨いてみてくださいね。
上の前歯を磨く際に注意したいのが、上唇小帯(じょうしんしょうたい)です。

上唇小帯は、上の前歯の歯ぐきと唇の間にある太いスジで、歯ブラシが当たると痛みを感じやすい部分です。
磨くときは、歯ブラシを持っていない手の指で上唇小帯をカバーし、優しい力で磨きましょう。
【3歳〜5歳】自分磨きしたあとに仕上げ磨きする
3歳ごろから、自分で歯ブラシを持って磨けるようになります。
この時期から自分磨きの練習と大人の仕上げ磨きを組み合わせてみましょう。

まずは、子どもに自由に磨かせて、歯ブラシに親しむ時間を作ります。
そのあとで、大人が寝かせ磨きで磨き残しをチェックし、丁寧に仕上げをします。

乳歯が生えそろったこの時期は、奥歯の咬み合わせる部分や前歯の裏側を特に意識して磨いてください。
磨くときのポイントは以下のとおりです。
- 奥歯は歯ブラシを奥から手前に小刻みに動かす
- 前歯の裏側はブラシを立てにして磨く
- 歯ブラシは鉛筆を持つように握り、力を入れすぎない
- 磨く順番を決めて、磨き残しを防ぐ
寝かせ磨きを嫌がる場合、立たせ磨きに切り替える方法があります。
立たせ磨きをする際は、子どもの横に大人がひざ立ちになり、お腹や脇で頭を支えながら磨きましょう。
【6歳~9歳】寝かせ磨きで丁寧にケアする
6歳ごろは、乳歯から永久歯への生え変わり時期になり、口の中に子どもの歯と大人の歯がある状態になります。
それぞれの歯のサイズや位置が異なるため、磨き残しが多くなる傾向があります。

この時期は、寝かせ磨きを基本にして、見えにくい部分や歯ぐきの状態を確認しながら磨きましょう。
毛先を歯と歯茎の境目に当て、軽い力で1ヵ所につき20回以上ブラッシングします。
永久歯と乳歯が混在している箇所は段差があるため、歯ブラシを縦にして1本ずつ磨くときれいになります。
奥歯は歯並びの横側から斜めに歯ブラシを入れ、細かく動かして1本ずつ磨きましょう。

歯ブラシで磨いた後は、デンタルフロスを使って汚れを落とすと虫歯予防につながります。
生えてきた永久歯のガタガタが気になる方は「【永久歯がガタガタ】生え始めにチェックすべきポイント5選を徹底解説!」をご覧ください。

子どもが仕上げ磨きを嫌がらないようにする5つのコツ


仕上げ磨きをやろうとすると泣いてしまう…

嫌がっていても歯の健康のためには無理にでも磨くべき?
子供が嫌がっているのに無理に磨いてしまうと、歯磨きを嫌いになる可能性があります。
歯磨きを嫌がらないコツを知っておくことが大切です。
- 歌や音楽を流しながら行う
- 子どもが好きなキャラクターの歯ブラシを使う
- 仕上げ磨きは短い時間で終わらせる
- 歯磨きの後にたくさん褒める
- 嫌がっているときは無理に磨かない

歯磨きを楽しい時間だと思ってもらえば、歯磨き習慣も身につきますよ!
1.歌や音楽を流しながら行う
子どもに歯磨きは楽しい時間だと思ってもらうために、歌ったり音楽を流したりしながらやるのがおすすめです。
好きな歌や音楽を聴きながら歯磨きをすれば、歯を磨くのが楽しいと思ってもらえる可能性が高いです。
音楽を流せば時間がわかるので、どのくらいブラッシングすれば良いか子どもが理解しやすいメリットもあります。
YouTubeなら「はみがきのうた」や「はみがきじょうずかな」などの歌や音楽が多くあるので、子どもが好きなものを探して活用してみてください。
磨きながら楽しい話やその日にあった出来事を話せば、子どもとコミュニケーションもとれます。
2.子どもが好きなキャラクターの歯ブラシを使う
子どもが好きなキャラクターの歯ブラシを使うと、歯磨きの時間が楽しみに感じます。
「この歯ブラシを使いたい!」という気持ちが芽生え、歯磨きに対しても意欲的になります。

また、歯磨きへのモチベーションを上げるために、子どもが好きな味の歯磨き粉を選ぶこともおすすめです。
いちご味やぶどう味など、フルーツ系の味を選ぶと嫌がりにくくなるかもしれません。

フッ素入りの歯磨き粉を使えば、虫歯予防効果が期待できますよ!
3.仕上げ磨きは短い時間で終わらせる
仕上げ磨きは、できるだけ短い時間で終わらせるのがポイントです。

長く磨きすぎると、子どもが飽きてしまったり、歯磨き自体を嫌がったりする原因になります。
そのためには、口の中が見えやすい姿勢にして、磨く順番を決めてブラッシングしましょう。
時間をかけずに丁寧に磨くと、歯磨きに対する抵抗感が少なくなり、子どもの歯を健康に保つことにつながります。
4.歯磨きの後にたくさん褒める
仕上げ磨きが終わったら、「がんばったね」と声をかけて、歯磨きの時間をポジティブなものにしましょう。
褒められるとうれしく感じ、次も自分から進んで磨こうとする気持ちが育ちます。

ポイントは、行動を具体的に褒めることです。
「今日は最後まで口を開けていられたね」「歯ブラシを上手に動かせたね」といった言葉をかけると、子ども自身ができた感覚を理解しやすくなります。
5.嫌がっているときは無理に磨かない
おさえつけたり、泣いている状態で無理に行ったりすると、「歯磨き=怖いこと」というイメージが残ります。

まずは、子どもの気持ちが落ち着くタイミングを見極めることが大切です。
「どっちの歯から磨こうか?」など、子どもに少し選ばせる工夫も効果的。
嫌な思い出にせず、「また歯ブラシをやりたい」と思える経験を積み重ねるようにしましょう。

どうしても嫌がる場合は、歯科医院でクリーニングをしてもらう方法もありますよ。
仕上げ磨きに関するよくある質問

Q1.子どもの仕上げ磨きはいつまでやるべき?
仕上げ磨きは、子どもが10歳〜12歳ごろまで行いましょう。
この時期は、乳歯と永久歯が混ざり合う「生え変わり期」のため、歯並びがまだ整っていません。
歯と歯の間にすき間があったり、奥歯の溝に汚れが溜まりやすかったりするため、磨き残しが多くなります。

まずは子どもに磨いてもらい、最後の仕上げ磨きは大人が必ず行いましょう。
Q2.仕上げ磨きはどのタイミングですれば良いの?
仕上げ磨きは、毎食後にやるのが理想です。
しかし、幼稚園や保育園に行っている場合は、日中磨くのが難しいことがあります。

その場あ、1日2回、朝食と夕食後に行うようにしましょう!
磨き残しを長い間放置すると、プラークや歯石の原因になり、細菌が増殖して虫歯や歯肉炎などのトラブルにつながります。
寝ている間は、唾液の分泌が少なく、虫歯になりやすいため、就寝前に必ず歯を磨くことが大切です。
しっかり仕上げ磨きをして虫歯を予防しよう

小さな子どもは磨き残しが多くなるので、虫歯予防のためにも、大人が仕上げ磨きをしてあげることが大切です。
乳歯や生えたばかりの永久歯は、虫歯に対する抵抗力が弱いため、しっかりと汚れを落とす必要があります。

歯の生え変わりの時期は、大きさが異なる子どもの歯と大人の歯がある状態なので、汚れが残りやすい状態です。
3歳を過ぎたらブラッシング後にデンタルフロスを使って、歯ブラシが届かない歯と歯の間の汚れを落としましょう。
「磨けているか不安」「仕上げ磨きを嫌がり困っている」といったお悩みがある方は、坂井歯科へご相談ください。
坂井歯科では、お子さまの年齢やお口の状態に合わせたブラッシング指導や虫歯予防のサポートを行っています。
お気軽にお問い合わせください。

コメント