たばこの害

歯周病について
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こんにちは、香里園にある坂井歯科医院です。

いきなりですが、みなさんは好きでやめたくてもなかなかやめられないものはありますか?

私はお酒が好きで妊活中にはお酒を控えたほうがいいと分かっていてもなかなかやめられず、たくさんのお酒を毎日は飲みませんが、週に何度かたしなむ程度のお酒を口にしてしまいます。

家でお酒を飲むことが多いですが月に1度くらいは外に出かけてお酒を飲むことが私のストレス発散方法で、その日をとても楽しみにしているのですが、居酒屋で美味しいごはんと美味しいお酒を楽しんでいるのですが、居酒屋の中で苦手なことがありそれは「たばこ」です。

特にたばこの煙と臭いが苦手で、近年では分煙や禁煙をしているお店が増えてきているのでたばこが苦手な私にとっては有難い反面、愛煙家の方には肩身が狭い思いをされているかと思います。

私の父も数年前まで喫煙をしていて、家族に気を遣って家の中でたばこを吸うことはなくベランダや庭で喫煙していましたが、坂井院長に診察をしてもらった時に禁煙を促され、翌日から禁煙をして今に至ります。

私は小学生の時に人体の不思議展に行き、喫煙者と非喫煙者の肺が展示されているのを見て恐怖を感じたことを今でも鮮明に覚えていて、父にもたばこをやめてほしいと思っていたので禁煙に成功した時はホッとしました。(院長ありがとうございます!!)

たばこは百害あって一利なしと言われているように、身体に悪いと分かっているものの、なかなかやめられずにいる方も少なくないかと思いますが、2018年の調査によると日本に喫煙率は17.9%と発表されています。

たばこが身体にとって悪いと分かっているのにも関わらずなかなかやめられないのはたばこに含まれている主成分のニコチンに強い依存性があり、たばこ病という病気にかかっていてたばこをやめることができず、ずるずると吸い続けてしますのです。

たばこを吸うことにより身体の健康にどのような影響があるのかというと、たばこの煙には4000種類以上の化学物質が含まれており、有害物質約200種類の中には約60種類の発がん性物質があると言われています。

これらの有害物質が口の中から気管を通り、たばこの煙が直接触れる口腔がんや肺がん、咽頭がん、喉頭がんだけでなく、たばこの有害物質は血液を介し全身に運ばれるため、食道がんや胃がん、肝臓がん、すい臓がん、子宮頸がん、膀胱がんなどのたばこの煙が触れない部分へのがんのリスクも高まり、全身の臓器に悪い影響を与えるのです。

たばこの有害物質のニコチンには血管を収縮させ血液の流れを悪くなることで動脈硬化を促進させ心筋梗塞や狭心症などの疾患にかかりやすくなるリスクが高くなります。

たばこの煙のガス成分には一酸化炭素が含まれていて、常に肺から体内に一酸化炭素を取り入れているため酸素を身体の隅々まで運ぶという重要な役割を妨害してしまい、全身の細胞が酸素不足の状態になることで心臓を養っている冠状動脈や脳血管の動脈硬化を促進してしまいます。

お口の中は身体の中でもたばこの煙の影響を最初に受ける部分であり、たばこの煙や有害物質は口の中の粘膜や歯肉から吸収され、ニコチンや一酸化炭素の影響を受けることで血管が収縮し、歯肉の血流が悪くなり、十分な酸素供給が行われないことにより歯周病の原因となるバイ菌が繁殖しやすくなります。

バイ菌が増加することで歯周病はどんどん進行してしまい、歯を支えている顎の骨(歯槽骨)を溶かし、歯がグラついてきて、最悪歯を失ってしまうこともあります。

歯周病になると歯肉が腫れたり出血するなどの自覚症状が現れることがほとんどなのですが、喫煙者の場合はたばこの影響により歯肉の血管が収縮していて、血行不良が起こり、歯肉の腫れや出血などの症状が現れにくく、歯周病に気づかないまま進行してしまっていて、気づいた時には抜歯しなければならない状態になっていることも少なくはありません。

このようにたばこには様々な悪い影響があり、喫煙期間が長いほど、喫煙本数が多いほどたばこの害による病気のリスクは高くなりますが、禁煙をすることで病気のリスクを減らすことができます。

近年では禁煙補助剤や禁煙外来などもありますので、たばこの害による影響を正しく理解してご自身のお身体のためにも禁煙することを坂井歯科医院では推奨しています。

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