
子どもがジュースばかり飲むからやめさせたい…

ジュースを飲み過ぎるとどうなるの?

ジュース以外なら何を飲ませれば良いの?
学校や部活の終わりに、ジュースで水分補給をしている子どもを見て、身体に悪影響はないか不安に感じていませんか?
ジュースには砂糖が多く含まれており、飲み過ぎると虫歯だけでなく、ペットボトル症候群やニキビ、体臭につながるリスクが高くなります。
この記事では、ジュースの飲み過ぎで起こること、水分補給におすすめの飲み物などを解説します。

ジュースの摂取目安量を知り、子どもの健康を守りましょう。
ぜひ、参考にしてくださいね。
ジュースの飲み過ぎは子どもの健康に悪影響を及ぼす

毎日ジュースをたくさん飲むと、子どもが体調を崩してしまう可能性が高いです。
ジュースには糖分が多く含まれているため、飲み過ぎると血糖値が急激に上がり、脳が満腹だと錯覚します。
すると食欲が低下し、食事の量が減って栄養が偏りやすくなります。
成長期の子どもにとって栄養不足は、歯や骨、筋肉の発育に影響を与えるため注意が必要です。
さらに、糖分の過剰摂取が続くと、肥満や糖尿病、心臓病などの生活習慣病のリスクも高くなります。

子どもの健康を守るためには、好きなだけ与えるのではなく、ジュースを飲む量の目安を知ることが大切です。
ジュースの飲み過ぎとは?どのくらいから危険かを解説

米国小児科学会(AAP)は、ジュース(果汁100%)の摂取量の目安を以下のように示しています。
| 年齢 | 摂取量の目安 |
| 0歳(12ヶ月未満) | 飲ませない |
| 1~3歳 | 約120ml以下 |
| 4~6歳 | 約120~180ml以下 |
| 7~18歳 | 約240ml以下 |
一般的なペットボトルは500mlなので、240mlは約半分の量です。
半分飲むと一日の摂取量の半分になるため、お茶やお水の代わりに水分補給として飲むと無意識のうちに過剰摂取になりかねません。
日常的に糖分を大量に摂ると、子どもでも糖尿病や高血圧になるリスクが上がるので、摂取量を守りましょう。
参考:AAP Publications|Fruit Juice in Infants, Children, and Adolescents: Current Recommendations
子どもがジュースを飲み過ぎると起こる6つのこと


ジュースを飲み過ぎるとどうなるの?
ジュースの飲み過ぎが習慣化すると、全身のあらゆる場所に不調のサインが現れ始めます。
ジュースの飲み過ぎによって起こりやすくなる症状を6つ紹介します。
- 虫歯
- 酸蝕症
- ペットボトル症候群
- 強い体臭
- ニキビ
- 腹痛・下痢
健康リスクが高くなるので、注意しておきましょう。
1.虫歯
ジュースをたくさん飲むと、虫歯になる可能性が上がります。
糖分の多さとだらだら飲みの2つが主な原因です。
ジュースには糖分が多く含まれており、虫歯菌は糖分をエサに酸を出します。

この酸がエナメル質を溶かして、虫歯が進行するのです。
また、少しずつジュースを飲むだらだら飲みを続けると、口の中が常に酸性に傾きます。
ジュースを飲むと一時的に酸性になりますが、通常は唾液の働きで中性になります。
だらだら飲みによって唾液の働きが追い付かなくなり、虫歯リスクが高まるのです。

ジュースの飲む時間や量を決め、長い時間飲み続けない工夫が必要です。
2.酸蝕症
酸蝕症(さんしょくしょう)とは、飲み物に含まれる酸によって、エナメル質が溶けて薄くなる状態です。
虫歯は虫歯菌が出す酸が原因ですが、酸蝕症は飲み物に含まれる酸が歯を溶かすことで起こります。
酸蝕症になりやすいとされるジュースは、以下のとおりです。
- コーラ
- オレンジジュース
- スポーツドリンク
ジュースをたくさん飲むと、口の中に酸がある状態が長時間続き、症状が出るリスクが上がります。
酸蝕症の症状として、以下が挙げられます。
- 歯の先端がギザギザになる
- 歯が黄ばんで見える
- 歯のツヤがなくなる
- 冷たいものがしみる
どれも酸蝕症の特徴的な症状なので、思い当たるものがある場合、トラブルが起きている可能性があります。
不安なときは、歯科医師に相談しましょう。
3.ペットボトル症候群

ジュースを飲み過ぎると、ペットボトル症候群になる恐れがあります。
ペットボトル症候群とは、糖分が多く含まれる飲み物を大量に飲み、血糖値が急激に高くなることです。
吐き気やだるさなどの症状が現れ、糖尿病が悪化したような状態になるのが特徴です。
血糖値が高くなると、体が血液中の糖分を薄めようと水分を欲して喉が渇きます。
そこでまた甘い飲み物を飲むと、さらに血糖値が高くなるという悪循環に陥ってしまうのです。

ジュースには砂糖が多く含まれるため、気づかないうちに糖分をたくさん摂取してしまうので、注意してください。
4.強い体臭
甘いジュースをたくさん飲むと、体臭が強くなる可能性があります。
糖分の大量摂取によって起こる、皮脂の過剰分泌や血糖値の急上昇が原因です。
血糖値が急激に変化すると、ケトン体が生成され、甘酸っぱい臭いや果物が腐ったような臭いがします。
また、糖分によってドロドロになった皮脂が空気に触れて酸化すると、脂っぽい臭いが出るケースもあります。
体臭が気になる場合、食生活が原因のひとつかもしれません。

ジュースを飲む量を見直すところから始めてみましょう。
5.ニキビ
ジュースを飲み過ぎると、糖分の過剰摂取により血糖値が急上昇し、インスリンが分泌されます。
インスリンの分泌量が増えると、皮脂腺が刺激されて皮脂が過剰に出るため、ニキビができやすいです。
また、糖分を分解するには、ビタミンB群やミネラルが使われます。
これらは肌の状態をきれいに保つのに必要な栄養素なので、余計にニキビが治りにくくなります。
6.腹痛・下痢
ジュースをたくさん飲むと、腸が刺激され、腹痛や下痢になります。
小腸で吸収しきれないほど大量の糖分が腸に入ると、腸内では糖分の濃度を薄めようと、体内にある大量の水分が引き寄せられます。
その結果、便が水っぽくなり、腹痛や下痢を引き起こすのです。
また、ジュースの砂糖は腸内の悪玉菌の大好物です。
飲み過ぎによって腸内環境が悪化し、慢性的なお腹の不調につながる場合があります。

子どもがよくお腹を壊すと感じる場合、毎日飲んでいるジュースが原因だったというケースも少なくありません。
砂糖が多く含まれているジュース一覧表

ここでは、普段飲んでいるジュースにどれくらいの砂糖が含まれているのか見てみましょう。
| 飲み物(500ml) | 砂糖の量 | スティックシュガー(1本3g) |
| 炭酸飲料(グレープ) | 57.5g | 19.2本 |
| コーラ | 53g | 17.6本 |
| オレンジジュース(100%) | 50g | 16.6本 |
| ポカリスエット | 31g | 10.3本 |
| 野菜ジュース | 17g | 5.6本 |
砂糖の摂取量は、1日25g程度が推奨されており、500mlのジュースを飲むと超えてしまいます。
特に、炭酸飲料は砂糖が多いので、飲み過ぎないようにしましょう。
スポーツドリンクも糖分が多いので、水分補給をする場合は量を調整してください。
要注意!実は糖分が多い飲み物

「健康に良さそうだから子どもに飲ませたい」と思われがちな以下の飲み物でも、実は糖分が多く含まれている場合があります。
- 糖質0の飲み物
- 飲むヨーグルト
知らないうちに砂糖の過剰摂取にならないよう、飲む際は注意しましょう。
1.糖質0の飲み物
糖質0の飲み物は、砂糖の代わりに人工甘味料が入っているケースが多いです。
人工甘味料は人工的に作られた甘味料で、満腹感を得にくく食欲を増進させる作用があり、食べ過ぎにつながるリスクがあります。
砂糖の約200〜600倍の甘さに相当し、慣れてしまうと味覚が鈍くなったり、より甘いものが欲しくなったりする可能性があります。
以下の表記は健康に良いイメージですが、人工甘味料が入っているか確認が必要です。
- ゼロカロリー
- ノンカロリー
- ノンシュガー
- シュガーレス
糖質やカロリーがゼロだと、虫歯や肥満のリスクが抑えられると安心している方も多いでしょう。

人工甘味料を摂りすぎると健康に悪影響を及ぼすリスクがあるので、飲む頻度を減らすのが無難です。
2.飲むヨーグルト
ヨーグルトは健康に良いと思われますが、飲むヨーグルトは砂糖が多く含まれている飲料です。
加糖タイプの場合、200mlで約20gの砂糖が含まれている製品もあり、炭酸飲料と同じくらいの量になってしまいます。
砂糖には依存性があるため、飲むのが習慣化すると、甘いものしか受け付けなくなるケースもあります。

なるべく、無糖ヨーグルトを選び、少量のはちみつや果物を加えるなど、砂糖の量をコントロールするのがおすすめです。
子どもの水分補給におすすめの3つの飲み物

子どもが水分補給をする際に選ぶべき飲み物を3つ紹介します。
- 水
- お茶
- フルーツウォーター
砂糖の少ない飲み物を選び、子どもの歯の健康を守りましょう。
1.水
水は糖分が含まれていないだけでなく、体に必要不可欠なので、水分補給に最適な飲み物です。
市販の水を選ぶ際、身体に優しい軟水がおすすめです。
硬水はミネラルが多く含まれており、身体へ負担になるので注意しましょう。
また、水が飲みやすくなる工夫として、フレーバーを加えてみるのも良い方法です。

ミントの葉やレモンの汁を入れると、味がついて飲みやすくなります。
2.お茶
水がどうしても苦手な場合、お茶で水分補給をする方法があります。
例えば、以下のノンカフェインのお茶がおすすめです。
| お茶の種類 | おすすめの理由 |
| 麦茶 | 歯に着色するリスクが低く、虫歯菌の生成を抑える作用がある |
| 黒豆茶 | 生活習慣病の予防が期待できるポリフェノールが含まれている |
| ルイボスティー | ミネラルが豊富に含まれており、苦味もなく飲みやすい |
緑茶やウーロン茶などのカフェイン入りのお茶を水分補給として飲み続けると、知らないうちにカフェインの過剰摂取になる可能性があります。
カフェインの過剰摂取は、心拍数の増加や下痢、吐き気などの健康被害が出る恐れがあります。

健康のためにも、麦茶やルイボスティーなどのノンカフェインのお茶を飲むと良いでしょう!
参考:厚生労働省|食品に含まれるカフェインの過剰摂取について
3.フルーツウォーター
水やお茶だけで物足りない場合は、フルーツウォーターも選択肢のひとつです。
フルーツが入っていて見た目も可愛いため、SNS映えするのも魅力です。
スライスした果物を水に浸すだけで、砂糖や保存料を使わない飲み物が完成します。
ただし、以下の果物は、酸が強く、お腹を壊す可能性があるので避けてください。
- オレンジ
- グレープフルーツ
- パイナップル
フルーツウォーターに使う果物は、ビタミンが豊富なりんごやみかん、いちごが適しています。

これらのフルーツは見た目がきれいなだけではなく、水に入れても変色しにくいのでおすすめですよ!
子どものジュースの飲み過ぎを防ぐ5つの方法


いくら言っても子どもがジュースを飲んでしまう…
甘い飲み物を飲みすぎてしまう場合は、対策が必要です。
ジュースをやめられない子どもにおすすめな5つの方法を紹介します。
- 家にジュースを置かない
- 糖質を食事で摂る
- 果物を食べる
- ストレスを解消する
- 外出時は飲み物を持参する
環境を変えることで、ジュースの飲み過ぎを防げますよ。
1.家にジュースを置かない
ジュースを購入しないようにすれば、子どもが甘い飲み物を飲めない環境にできます。
家にあると、どんなに注意しても子どもは飲んでしまう可能性が高いです。
しかし、家に置かなければ、別の飲み物で水分補給する習慣が身に付きます。
高校生の場合は自分で買ってくる場合もあるため、なぜジュースを控えるべきかを一緒に話し合い、本人に納得してもらうのも大切です。
2.糖質を食事で摂る
ジュースを飲みたくなる場合、糖質が不足している可能性があります。
脳のエネルギー源はブドウ糖です。
部活や勉強でエネルギーを消費するとブドウ糖が消費され、血糖値が下がります。
すると脳が糖分を欲し、手軽に糖分が摂れるジュースに手が伸びやすくなるのです。
この悪循環を防ぐには、毎食ご飯やパンなどの炭水化物をしっかり食べることが大切です。

食事で糖質をきちんと補うと、ジュースが飲みたいという欲求を抑えやすくなります。
なお、ジュース以外で糖質をとるなら、虫歯になりにくいおやつがおすすめです。
どんなおやつがいいかは、「虫歯になりにくい7つのおやつ|選ぶ3つのポイントや効果的な食べ方を紹介」の記事でも解説していますので、参考にしてみてください。

3.果物を食べる

どうしても甘い飲み物をやめられない場合は、果物がおすすめです。
果物には甘味があるので、甘いものが欲しくなる欲求を満たせます。
また、いちごやみかん、りんごなどは、ビタミンや食物繊維も豊富です。
肥満や糖尿病などの生活習慣病のリスク軽減も報告されています。

ジュースを飲む習慣がある場合は、代わりに果物を食べるようにしましょう。
4.ストレスを解消する
ストレスや疲労がたまっていると、気持ちを落ち着かせるために脳が甘いものを欲するケースがあります。
これは、糖分が血糖値を上げ、幸福感や落ち着きを感じる「セロトニン」や「ドーパミン」を分泌するためです。
つまり、脳がストレスを和らげようとして、甘いジュースを求めてしまうのです。

子どもとコミュニケーションをとり、今ストレスに感じていることを聞いてみるのもひとつの方法です。
ストレスを取り除くことで、ジュースへの欲求を抑えられる可能性があります。
5.外出時は飲み物を持参する
出かけるときは、家からお茶や水などを持って行くことが大切です。
例えば部活で運動をしている場合、飲み物を持っていないとジュースやスポーツドリンクを買ってしまう可能性があります。
運動をすると喉が渇き、水分補給の量が増えるため、甘い飲み物を過剰摂取しやすいです。
外出時に飲み物を持参すれば、飲み物を買う必要がなくなり、ジュースを飲む機会もなくなります。

飲み物を持参する習慣が、ジュースを飲む機会を減らす近道です。
ジュースの飲み方を見直し、一生使う歯を守ろう

ジュースの飲み過ぎは、虫歯や肥満、ペットボトル症候群など、さまざまな健康リスクにつながります。
砂糖には依存性があり、習慣化するとやめるのが難しくなるため、早めに対策をとりましょう。
家にジュースを置かない、水やノンカフェインのお茶に切り替えるなど、できることから始めてみませんか。
小さな習慣を積み重ねると、自然に歯と健康を守ることにつながります。

また、子どもの歯の健康を守るには、定期的な歯科健診が欠かせません。
虫歯や酸蝕症は早期に発見するほど、治療期間も短くなります。
坂井歯科では一般歯科や予防歯科はもちろん、管理栄養士による栄養相談も承っています。
お子さんの歯や食生活が気になる場合は、お気軽にご相談ください。

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