想定外にかかる医療費
こんにちは、香里園にある坂井歯科医院の今道です。
病気になるとお金がかかってしまい家計に大きな負担がかかってしまうので、医療費は安ければ安いことにこしたことはないと考える人も多いのではないでしょうか。
私も去年は入院し手術をして、その後通院していたので医療費が例年よりもかなり多くなってしまい、金銭的に大打撃を受けて家計に大きな影響を及ぼしました。
年齢を重ねるとカラダのあちこちに不調が出てきますし、いつまでも自分は健康そのものだと思わずに定期的に健診を受けることが大切ということに気づかされました。
カラダの一部であるお口の中も年齢を重ねるごとに不調を訴える患者さんが多くなっていくのですが、症状が出てから治療を始めると大がかりな治療になる場合が多く、その分治療費も多くかかります。
セラミック1本10万円だよと言われると震える
私は以前、歯科医院に勤める前に前歯の神経の治療を受けた際「セラミックを入れるなら1本10万円だよ」と言われたことがあるのですが、そのときはただ値段を伝えられただけだったので費用の高さにとても驚きました。
私と同様に自費治療が高額であることに驚かれる患者さんは多いです。
先日私がカウンセリングを担当したセラミック治療希望の患者さんもその一人なのですが、その時の患者さんとの相談事例をご紹介していきたいと思います。
相談事例「セラミックを入れたい」
20代女性 Aさん
歯が痛くなって来院され、虫歯と診断されました。
虫歯治療を進めていき治療方法を説明した際にAさんはセラミック治療を希望されたのですが、セラミック治療の費用を知るとAさんが思っていたよりも高額でした。
どうにか安くセラミックを入れることはできないかいうご相談だったのですが・・・。
セラミック治療とは虫歯で失ってしまった部分をセラミックで補う方法なのですが、セラミックは審美的にも優れた材料なのでご自身の歯と識別できないほど自然に仕上がります。また、汚れがつきにくいので虫歯が再発するリスクが低く、金属アレルギーの心配もありません。
セラミック治療の良い部分を知ると、セラミック治療を希望したいという患者さんはとても多いです。が、セラミック治療は保険が適用ではなく自費診療になるため保険診療よりも費用が高くなるでセラミック治療を諦めざるを得ない方もいらっしゃいます。
費用を抑えて治療はできないものか
話をAさんに戻します。
Aさんは費用を抑えてなおかつセラミック治療をしたいというご希望でしたが、坂井歯科医院では基本的に医療費の値下げをしておらず、残念ですがAさんの希望に沿うことができません。
医療費を安く抑えたいと多くの人が思うことではあるのですが、物や商品と違って医療は値下げするものではないという考えが院長にはあります。
しかし、何とか少しでもAさんの意に沿う形で治療を受けて頂きたいので、完全ではないにせよ幾つか方法がある事をお伝えしました。
- 保険適応(CAD/CAM冠)で可能な白い歯を使用する
- 比較的コストを抑えたセラミック治療(当院ではセレック)を使用する
- 分割払をする
「1」のCAD/CAM冠は保険適応で作る事の出来るハイブリッドセラミックで、前歯や小臼歯にも適応出来るのですが、歯の色の変色や経年劣化が気になる所です。
「2」のセレックとは、坂井歯科医院内に設置してある機械で歯を削り出す装置で、セラミックもセレックで削る事が出来ます。しかし、歯の色が厳密に再現出来ないのと、精度が歯科技工士さんが手で作るよりも劣るのが気になる所です。
結局は、Aさんは「3」の分割払いを選択されました。
治療費を安くすることはできないが支払い方法について相談させてもらうことはできますということを私からお伝えすると(しかも無金利!)少し安心されました。
支払い方法は色々ある
セラミック治療に対して1括のお支払いが難しいようであれば分割にすることも可能ですし(分割のお支払いは回数に限度があります)、クレジットカードや無利子のデンタルローンを使用することもできます(審査が要ります)。
Aさんの場合は医院の指定内である分割でなら支払うことができるということでしたので、セラミック治療を分割でのお支払いで治療を進めていくことになりました。
誤解のないよう申し上げますが
保険適応で作成する歯は「粗悪品」ではないという事。
使用できる材質や作り方に制限はあるものの、丁寧に虫歯を取って型を取りそれを技工士さんが手間をかけて一つひとつ作ってくれますので当然と言えば当然ですが。
坂井歯科医院で治療を受けてくれる患者様の70%は保険治療を選ばれてますし、その歯は十分に長期的な使用に耐えうる物となっております。
ただ、色の変色がしなかったり金属アレルギーのリスクが無かったり耐摩耗性が高かったりと、より良い材料、セラミック等を使って作ればもっと良い物が出来ます。
患者様におかれましては、担当医よりしっかりと説明を聞かれた上で、納得のいく選択をその都度無理のない範囲でされる事をお薦めいたします。
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