EO水と院内感染対策

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皆様こんにちは。

香里園にある坂井歯科医院です。

随分と暖かくなり、桜ちらほらと開花し始め、春がもうすぐそこまで来ていますね。

今年の冬も寒く、インフルエンザが大流行しましたが皆様大丈夫でしたでしょうか?我が家では妹がインフルエンザにかかりましたが、幸いなことに他の家族が感染することはなかったので安心しました。

感染を防ぐためにも毎日の手洗いうがいを徹底して行うなどの対策が重要であることを再認識しましたが、私たちの生きている世界はバイ菌だらけですね。その事は皆様もよくご存知のことだと思います。

私たちが働く歯科医院は有難いことに毎日多くの患者様に来院していただき、治療や予防の処置を受けていただいております。それゆえに患者様が安心して通っていただけるような医院作りを心がけて、全スタッフ(パート・アルバイトまで含む)で治療に関する感染対策や安全管理を徹底しています。

当院では可能な限りにおいて、1人ひとりの患者様の健康状態や感染症の情報を院内において把握するようにしていますが、患者様本人が何らかの感染性の病原体に感染していることに気づいていない場合もあります。

初診来院時において患者様の情報を100パーセント把握することが困難なので、患者様の自己申告に頼るのではなくて医院が全ての患者様に対してどれだけの感染対策を講じているのかが重要となります。

何も院内感染対策講じていないと、血液媒介病原体を含む血液や体液などが付着した針による感染や、眼や鼻、口などの粘膜への曝露による感染確率が上がります。結果として患者様から患者様への感染(二次感染)が発生するので、それを予防するためにも徹底した院内感染対策が必要です。

坂井歯科医院では院内感染を起こさないためにも徹底した滅菌、殺菌、消毒を行っております。

詳しくは過去のブログ記事をご覧ください。

過去の記事に加え、今回はEO水について詳しくお話したいと思います。

EO水とは原水に食塩を微量添加した食塩水を有隔膜式電解槽内で電気分解することにより、陽極側から得られる次亜塩素酸を主成分とする酸性の水溶液です。

簡単に言うと食塩水を専用の機械で電気分解し、殺菌効果の高い水のことをEO水といい坂井歯科医院でも多くの場所や用途で使用しています。

最近ではパナソニックから発売されている「ジアイーノ」という空間除菌脱臭機もEO水と同じ水道水と塩を機械で電気分解することによって次亜塩素酸を生成しています。ジアイーノはお部屋の中の菌やウイルス、臭いに効果を発揮する電化製品だそうです。

当院においての感染対策の基本は、お口の中に入る器具は全て滅菌器を使用し高温で滅菌する事ですが、中には滅菌器に入れることができないものがあります。それに対してはEO水を使用し洗浄、殺菌、消毒を行っています。

EO水の主成分である次亜塩素酸とは私たちの身近なものでハイターがありますが、ハイターといえば除菌効果が高いため家庭の様々な場面で使用しているのでとても身近なものですね。

次亜塩素酸は除菌力、ウイルス抑制力に優れていて、厚生労働省のウイルス抑制マニュアルでも医療現場や介護施設、保育所などでのウイルス対策として紹介されている除菌成分であり、プールの殺菌や野菜、果物の洗浄、水道水にも含まれており、適切な濃度で使用すれば安心、安全でバイ菌やウイルスに効果を示すものです。

EO水は感染病の原因となる病原性微生物を瞬時に殺菌する優れた力があり、エイズやB型肝炎、C型肝炎、ヘルペス、インフルエンザ、水虫、結核、MRSAなどや食中毒の原因となる黄色ブドウ球菌、サルモネラ菌、病原性大腸菌O-157にも効果を発揮します。

坂井歯科医院では院内感染予防としてEO水を手指や診療室および手術室、歯科用ユニット、各種機材、机、椅子、壁、床、ドアノブなどあらゆる場所で使用しています。

EO水は強酸性で少し酸味がありますが、バイ菌やウイルス、体液と反応したあと、すぐに普通の水に戻るため、人体には全く害がなく平成14年には食品添加物として指定されているのでお口の中に使用しても人体に無害です。

お口の中は悪いバイ菌やウイルスがたくさんいるので、EO水を使い、虫歯や歯肉炎、歯周病、口臭の予防にも効果を発揮し、喉のうがいに使用すれば風邪予防にもなる大変優れたお水です。

除菌、殺菌、消毒効果が非常に高く、人や環境に優しいため、多くの医療機関や公共施設なので使用されているEO水を坂井歯科医院でも使用していますので、皆様も安心して通っていただけるかと思います。

院内感染対策を医療機関はどこまで厳密にやるかというと、基本的には終わりはありません。安全に対するコストはかけようと思えば際限なくかかるので、厚生労働省の指針以上の事は、多くの場合で各医療機関の裁量に任されている場合がほとんどです。

当院も全ての面においてパーフェクトとは申しませんが、患者様の安全面に関わるコストは最優先です。今後も医院規模に対し決して少なくない予算をかけて、年間を通して取り組んでまいります。

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