【要注意】乳歯に穴があく原因は虫歯だけじゃない!症状別の対処法を詳しく解説!

【要注意】乳歯に穴があく原因は虫歯だけじゃない!症状別の対処法を詳しく解説! 子供の歯科治療
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乳歯が虫歯になると、穴があくのはなぜ?

子どもの歯に小さな穴が見えるけど、このまま放置しても大丈夫?

乳歯の虫歯ってどうやったら発見できるの?

乳歯に穴を見つけたとき、「虫歯かな?」と心配になるお母さんは多いですよね。

実は、穴があく原因虫歯だけでなく、歯の質が弱い場合や酸性の飲み物で歯が溶けた場合などさまざまで、それぞれ対応が異なります。

この記事では、以下についてわかりやすく解説します。

  • 乳歯に穴があくさまざまな原因
  • 乳歯の虫歯を放置するリスク
  • 穴があいたときの治療法
  • 早期発見につながるチェックポイント

本記事をご覧いただければ、乳歯の穴を早く見つける手段が把握でき、悪化する前に処置できる可能性が高まりますよ。

ぜひ参考にしてください。

虫歯で乳歯に穴があく理由

乳歯の虫歯に穴があく原因

虫歯で乳歯に穴があくのは、エナメル質の薄さが原因のひとつです。

乳歯のエナメル質は約0.5〜1mm、永久歯は約1.5~2mmで半分程度の厚みしかありません。

そのため、虫歯菌が出す酸の影響を受けやすく、穴があくスピードが速くなります。

さらに、歯磨きを嫌がる子どもも多く、自分では細かいところまでしっかり磨くのは難しい場合もあります。

甘いおやつやジュースの摂取回数が多いほど口内が酸性に傾き、菌が活発化するので注意が必要です。

こうした要因が重なると、知らないうちに乳歯に穴があくため、日ごろの丁寧なケアが欠かせません。

◉家庭でできる対応策
毎日の歯磨きに加えて、丁寧な仕上げ磨きを習慣化する。
定期的に歯科医院で検診を受け、虫歯の早期発見と予防を行う。
甘いおやつやジュースの頻度を控え、飲食後には口をゆすぐなどのケアを徹底する。

お口の中を清潔に保つ習慣を身につけ、乳歯に穴があくのを防ぎましょう。

乳歯の虫歯で穴があいたときの治療方法

乳歯の虫歯で穴があいたときの治療方法

乳歯の穴が虫歯だった場合、進行度(C1〜C4)に応じて、以下のように治療していきます。

  • C1:フッ素塗布かレジン充填で詰める
  • C2:症状によって型取りして詰め物をする
  • C3:根管治療で神経を除去する
  • C4:虫歯で根だけになった乳歯は抜歯

状態に応じて正しい処置を受ければ、痛みや再発のリスクも軽減するでしょう。

C1:フッ素塗布かレジン充填で詰める

C1は、エナメル質の表面に小さな穴ができた状態です。

この段階であれば、フッ素を塗布して経過観察することで、虫歯の進行を食い止められる可能性があります。

ただし、状態を見た歯科医の判断により、歯科用プラスチックのレジンを詰める場合もあります。

レジンは歯と同じ色のため、目立ちにくく、治療も短時間で終わるのが特徴です。

C2:症状によって型取りして詰め物をする

C2は、象牙質に虫歯が進行した状態です。

この段階では、痛みやしみる症状が出ることもあり、型取りして詰め物が必要になります。

虫歯の範囲が小さければ、レジン充填で修復する場合もあります。

子どもが痛みやしみを感じている場合、虫歯のサインかもしれません。見逃さないようにしましょう。

C3:根管治療で神経を除去する

虫歯が歯髄(神経)にまで進行すると、強い痛みや歯ぐきの腫れが現れます

この場合、歯の根の消毒と洗浄を行い、感染した神経を除去する根管治療が必要です。

30分程度かかる処置を繰り返すのが一般的で、痛みが強いときは麻酔を使用することもあります。

根管治療が終わると、銀歯の型取りをして被せ物を装着すれば治療完了です。

C4:虫歯で根だけになった乳歯は抜歯

虫歯が大きく進んで歯冠がほぼ崩れ、根だけ残った乳歯は残すのが難しくなります。

放置すると膿がたまり、永久歯にも影響する恐れがあるため、多くの場合は抜歯になるでしょう。

抜歯後は出血が止まるまでガーゼを軽く噛み激しい運動は24時間控えるなどのケアが必要です。

また、永久歯が生えるスペースを守るため、定期検診で経過観察していきます。

乳歯の虫歯に関して、より詳しく知りたい方は、「【放置はNG】乳歯の虫歯ができる4つの原因|簡単にできる予防法も解説!」の記事もご覧ください。

【放置はNG】乳歯の虫歯ができる4つの原因|簡単にできる予防法も解説!
乳歯の虫歯は、永久歯に比べて進行しやすいので早めに対処する必要があります。この記事では、乳歯の虫歯ができる原因やできやすい場所、進み方をわかりやすく解説します。乳歯の虫歯は放置すると、発音や噛み合わせなどに影響を与えます。放置するリスクを理解し、悪化する前に歯科医院で診てもらいましょう。

乳歯の虫歯を放置する3つのリスク

乳歯の虫歯を放置する3つのリスク

乳歯の虫歯を放置すると、以下のリスクがあります。

1.永久歯の発育に悪影響を及ぼす
2.噛み合わせが崩れ、将来の歯並びが悪くなる
3.食事や発音が難しくなり発育に支障が出る

放置しないように、普段から注意を払ってくださいね。

1.永久歯の発育に悪影響を及ぼす

乳歯の虫歯を放置すると、炎症が歯根の先から骨内に広がります。

その結果、歯ぐきの中にある永久歯に悪影響が及び、変色や形成異常が起こる可能性があります。

形成異常が起こると元に戻すのは難しく、見た目や噛み合わせも崩れるため注意しなければいけません。

お口の中の健康を守るためにも、日頃から注意深く観察することが大切です。

2.噛み合わせが崩れ、将来の歯並びが悪くなる

乳歯が虫歯で早く抜けると、空いたスペースに隣の歯が倒れ込む現象が起こります。

隣の歯が倒れ込むことで生じたスペース不足は、自然には治りません。

これが、ガタガタの歯並びや噛み合わせのズレの原因になります。

歯が重なると歯磨きもしにくくなり、虫歯や歯肉炎を繰り返す悪循環になる場合も。

こうなると、将来的に矯正治療が必要になり、経済的な負担も大きくなります。

3.食事や発音が難しくなり発育に支障が出る

虫歯で噛めない歯が増えると、子どもはやわらかいものばかりを選んで食べがち

噛む回数が減ると顎の発達が遅れ、栄養バランスも崩れやすくなります。

また、前歯が虫歯で欠けたり抜けたりすると、「サ行」「タ行」など舌先を使う音が言いにくくなり、周囲の人も聞き取りづらくなるでしょう。

噛む・話すといった基本的な動作の発達が妨げられると、心身の成長に悪影響を与える可能性があります。

【虫歯以外】乳歯に穴があく3つの原因

【虫歯以外】乳歯に穴があく3つの原因

虫歯以外で乳歯に穴があく理由は、以下のとおりです

1.エナメル質形成不全
2.酸蝕症(さんしょくしょう)
3.強い衝撃や外傷による歯の欠け

それぞれの原因ごとに特徴を詳しくまとめましたので、ぜひご覧ください。

1.エナメル質形成不全

エナメル質形成不全とは、歯の表面がうまく作られず、生えたときから一部が欠けたり、くぼんだりしている状態を指します。

発症の原因は、妊娠中や乳幼児期の栄養不足、病気、薬の影響などが考えられます。

虫歯のように細菌が歯を溶かすわけではありませんが、欠けた部分は汚れがたまりやすく、虫歯のリスクも高まります。

生えたばかりの歯に異変を感じたら、早めに歯科で診てもらいましょう。

2.酸蝕症(さんしょくしょう)

酸蝕症とは、酸性の飲食物によって歯の表面が徐々に溶けていく病気です。

炭酸飲料、スポーツドリンク、フルーツジュース、柑橘類などに含まれる酸が、エナメル質を少しずつ溶かし続けます。

特に乳歯はエナメル質が薄いため、短期間でもダメージを受けやすく、穴があくスピードが早いのが特徴です。

虫歯と違い、細菌の感染がなくても食生活だけで歯が溶けるため、誰でも発症しやすいといえます。

3.強い衝撃や外傷による歯の欠け

転倒やぶつかった衝撃で、歯の表面に亀裂が入ることがあります。

見た目に異常がなくても、内部まで亀裂が広がり歯髄に達すると、噛んだときに痛みが現れやすいです。

欠けた箇所から細菌が侵入すると、虫歯の進行が速くなったり歯の内部から感染が起こったりします

歯に強い衝撃を受けたあとは、見た目に変化がなくても一度状態を見てもらうと安心です。

乳歯の穴を早期発見するポイント

乳歯の穴を早期発見するポイント

乳歯の穴は放置すると、気づかない間に大きくなる可能性があります。

次の2点を意識して、乳歯の穴の早期発見につとめましょう。

  1. 口の中をこまめにチェックする
  2. 歯科医院で定期検診を受ける

早期発見できれば、治療の負担も軽減しますよ!

1.口の中をこまめにチェックする

仕上げ磨きのときは、歯の色・形・子どもの反応をよく観察しましょう。

毎日見守ることを習慣にすると、ほんのわずかな変化にも気づきやすくなります。

また、歯磨き中に痛がったり、特定の歯を嫌がるしぐさがある場合は、歯に違和感やトラブルが起きているサインかもしれません。

歯の表面が白く濁っていたり、黒ずみが見られるようなら、早めに歯科医院へ相談するのをおすすめします。

2.歯科医院で定期検診を受ける

虫歯は痛みが出た際、すでに進行していることが多いです。

そのため、痛みがなくても3〜4か月に1回は定期検診を受けましょう。

定期検診では、専門の器具やレントゲンを使って、お口の中の状態を観察します。

目では見えにくい隠れた虫歯や歯の異常の早期発見につながる可能性があります。

また、小さい頃から歯科医院に慣れておくことで、「怖い」「痛い」という苦手意識が生まれず、通院へのハードルも下がります。

予防を目的とした受診は、将来的な治療の負担を減らすのにもつながります。

虫歯で乳歯に穴があいたときのよくある質問

虫歯で乳歯に穴があいたときのよくある質問

Q1.乳歯の虫歯は1か月でどれくらい進行しますか?

乳歯の虫歯は、1か月でC1からC2へ進むことがあります。

乳歯のエナメル質は永久歯にくらべて薄く甘いお菓子やジュースの過剰摂取や歯磨きが不十分な生活が続くほど、進行はさらに加速します。

毎日の仕上げ磨きと定期検診で、虫歯の進行を食い止めましょう。

Q2.乳歯の虫歯治療は何回くらい通院しますか?

乳歯の虫歯治療にかかる通院回数は、虫歯の進行具合や治療内容によって異なります。

  • C1:1~2回程度
  • C2:3~4回程度
  • C3:4~5回程度
  • C4:2回程度

初期段階で削る必要もない虫歯は、フッ素を塗布して経過観察になる場合があります。

C1程度であれば、1回の通院で削って白い樹脂を詰めて治療は完了です。

C2程度の虫歯では、型取りして詰め物が必要になる場合が多く、3~4回程度かかります。

重度の虫歯になると、神経を取る根管治療が必要になり、治療は4~5回ほど複数回にわたって行います。

C4は歯を残せない場合が多く、抜歯1回と消毒などの経過処置が必要です。

虫歯が大きくなるほど治療も複雑になり、通院回数も増えます。

Q3.子どもの初期虫歯はどんな見た目ですか?

Q3.子供の初期虫歯はどんな見た目ですか?

初期虫歯は、明らかな穴や痛みがないため、見逃しやすい傾向があります。

一見きれいな歯でも、実は表面にわずかな異変が現れている場合もあります。

たとえば、歯の表面に白く濁った斑点が見える場合は要注意です。

虫歯の前段階である「脱灰(だっかい)」のサインで、酸によってエナメル質が溶け始めている状態です。

進行すると、白い部分が茶色や黒に変色し、本格的な虫歯に進んでしまう可能性があります。

Q4.乳歯に穴があいたままにしておくとどうなる?

乳歯にできた穴を放置すると、虫歯はさらに深く広がってしまいます。

特に乳歯は構造的に弱く、虫歯の進行が早いため、短期間で神経まで達する恐れがあるので注意が必要です。

一度神経にまで達すると、炎症や痛みが強くなり、最終的には歯の上の部分が崩れて「根だけが残る状態」になります。

根だけが残ると、通常の虫歯治療では対応できず、抜歯が必要になる場合もあります。

小さな穴を見つけた段階で治療を受け、状態が悪化するのを防ぎましょう。

Q5.乳歯の虫歯は生え替わるまで放っておいても大丈夫ですか?

いいえ。乳歯の虫歯を放置するのは危険です。

乳歯には、食べる・話す・顎を育てるなど、成長に欠かせない役割があるからです。

虫歯が進行して強い痛みや腫れが出ると、食事がとれず栄養バランスが崩れたり、発音に支障が出たりします。

さらに、乳歯の下で育っている永久歯にも影響を及ぼし、位置ずれや変色、形の異常などを引き起こすリスクも出てきます。

生え変わりまでの期間も定期検診に通い、虫歯の早期発見・早期治療につなげることが大切です。

【まとめ】乳歯の穴を見つけたらすぐに歯科医院を受診しよう!

【まとめ】乳歯の穴を見つけたらすぐに歯科医院を受診しよう!

乳歯の穴の原因は、虫歯だけでなくエナメル質形成不全や酸蝕症などさまざまです。

穴が小さくても放置すれば、短期間で大きく広がり、永久歯の発育や噛み合わせに悪影響を及ぼす可能性があります。

日々の仕上げ磨きで色や形の変化をチェックし、異常を早めに発見できるようにしましょう。

気になる穴があれば、歯科医院で診てもらい、必要に応じて適切な処置やケアを受けることが大切です。

坂井歯科医院でも乳歯の異変や虫歯治療に対応していますので、どうぞお気軽にご相談ください。

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