
フロスを買ったけど、正しい使い方がわからない…

使ったら血が出たから、なんだか怖くて…

子どもの歯にも使ったほうがいいのかな?
「なんとなく自己流で済ませている」という方は多いのではないでしょうか。
フロスの使い方の基本は、1日1回・夜の歯磨きのあとです。
歯ブラシだけで落とせる歯垢は全体の6割程度しかありません。
残りの汚れは歯と歯の間にたまり、虫歯や口臭の起因となります。
この記事では、タイプ別のフロスの使い方と、効果を高める動かし方のコツを解説します。
血が出る・臭いといったトラブルの原因や、お子さんへの使い方も紹介するので、家族の歯を守るためにぜひ参考にしてください。

コツさえつかめば、フロスは今夜からうまく使えますよ!
フロスの使い方の基本は「1日1回・夜の歯磨きのあと」

フロスを使う回数は、1日1回で十分です。
タイミングは、夜の歯磨きのあとが最適とされています。
眠っている間は唾液の分泌が減り、口の中は細菌が増えやすい環境になります。
寝る前に歯と歯の間の汚れを取り除いておけば、細菌のエサを断てるというわけです。
もちろん、朝や食後に使ってもかまいません。
ただ、回数を増やすより「毎晩1回」を欠かさないほうが、予防効果は着実に積み上がります。
歯と歯の間の汚れは、虫歯だけでなく口臭の大きな原因でもあります。
なお、においの元から断つ方法に関しては関連記事「口臭の4つの原因と対策を徹底解説|臭いタイプ別の見分け方と正しいケア方法とは?」を参考にしてください。

【タイプ別】デンタルフロスの使い方

デンタルフロスは、大きく分けてロールタイプと糸ようじ(ホルダータイプ)の2種類です。
どちらも汚れを落とす原理は同じですが、持ち方と扱い方が異なります。
- ロールタイプ:40cmに切って両手の中指に巻く
- 糸ようじ(ホルダータイプ):Y字型を奥歯に使う
- 奥歯にフロスが入らないときは入れる角度を変える
お手持ちのタイプの手順さえ覚えれば今夜から実践できるので、順番にチェックしてみてください。
ロールタイプ:40cmに切って両手の中指に巻く

ロールタイプは、1回分を約40cmに切って使います。
長さは、指先からひじまでを目安にすると測りやすいです。
切ったフロスは両手の中指に2〜3回ずつ巻きつけ、指と指の間隔を10〜15cmにします。
実際に歯に当てる部分は、親指と人差し指で1〜2cmだけピンと張るのがポイントです。
短く張るほど力の調整がしやすく、歯ぐきを傷つけにくくなります。
汚れたら巻き取って位置をずらし、常にきれいな面を使いましょう。
糸ようじ(ホルダータイプ):Y字型を奥歯に使う

持ち手が付いた糸ようじは、片手で手軽に使えるのが魅力です。
フロスに慣れていない方やお子さんは、ホルダータイプから始めるのがおすすめです。
形はF字型とY字型の2種類があり、F字型は前歯、Y字型は奥歯に向いています。
鏡を見ながら糸の部分を歯と歯の間に当て、ゆっくり動かして入れてください。
洗えば数回使えますが、糸が毛羽立ってきたら交換のサインです。
奥歯にフロスが入らないときは入れる角度を変える

「奥歯だけどうしても入らない」という声は、患者さまからも多く聞かれます。
口を大きく開けすぎると頬の筋肉が張ってしまうため、口は軽く閉じ気味にするのがコツです。
頬のあたりを指で軽く広げ、斜め前から差し込むようにすると糸が届きやすくなります。
いちばん奥の歯の裏側は、糸を歯に巻きつけるイメージで動かすと汚れを落とせます。
それでも難しい場合は、無理をせずY字型のホルダータイプに切り替えてみてください。

坂井歯科医院では、お口の状態に合わせてフロスの正しい使い方を実際に使用しながら丁寧にお伝えしますよ!
デンタルフロスの効果を高める4つのコツ

同じフロスでも、動かし方しだいで汚れの落ち方は大きく変わります。
歯ぐきを傷つけずに歯垢をしっかり落とすための、4つのコツを押さえましょう。
- ノコギリを引くように少しずつ入れる
- 歯の側面に沿わせて上下にこすり上げる
- 歯ぐきのすき間に1〜2mmだけ入れる
- 使い終わったフロスの臭いを確認する
1つ変えるだけでも仕上がりが違ってくるので、今夜のケアで試してみてください。
1.ノコギリを引くように少しずつ入れる

フロスは一気に押し込まず、前後に小さく動かしながら少しずつ入れます。
勢いよく入れると歯ぐきに突き刺さり、痛みや傷の原因になるためです。
「パチン」と音を立てて入るときは、力が強すぎるサインと考えてください。
ノコギリをゆっくり引くようなイメージで、歯と歯の接触点を通過させるのが正解です。
慣れるまでは前歯で練習すると、力加減の感覚をつかみやすくなります。
2.歯の側面に沿わせて上下にこすり上げる

歯と歯の間には、手前の歯と奥の歯で2つの側面があります。
フロスを片方の歯にC字型に沿わせて、上下に4〜5回こすり上げてください。
終わったら反対側の歯にも沿わせて、両方の面の歯垢を落とします。
入れてすぐ抜くだけでは、食べかすは取れても歯垢はほとんど落ちません。
「歯の面をみがく」意識を持つと、フロスの効果は見違えます。
3.歯ぐきのすき間に1〜2mmだけ入れる
歯と歯ぐきの境目には、歯肉溝と呼ばれる浅い溝があります。
この溝は歯垢がたまりやすいため、痛くない範囲で1〜2mmだけフロスを沈めましょう。
深く入れすぎると歯ぐきを傷つけるので、軽く沈める程度で十分です。
歯ぐきの溝の掃除は、歯周病予防の要になります。
なお、歯ぐきが弱りやすい習慣に関しては関連記事「歯周病になりやすい人の特徴9選!セルフチェックと今日からできる自宅ケアを解説」を参考にしてください。

4.使い終わったフロスの臭いを確認する

使い終わったフロスの臭いは、磨き残しを教えてくれるサインです。
臭いが強く付いた場所ほど、歯垢が多くたまっていると考えられます。
毎回同じ場所だけ臭う場合は、磨き方の癖や詰め物の不具合が隠れているかもしれません。
自分の弱点がわかれば、そこを重点的にケアできます。
捨てる前のひと手間として、習慣にしてみてください。
子どものフロスはいつから?仕上げ磨きでの使い方

乳歯の虫歯は、歯と歯の間から始まるケースが目立ちます。
歯ブラシだけの仕上げ磨きでは、歯と歯の間までは守りきれません。
- 乳歯の奥歯がくっついてきたら始めどき
- 子どもにはホルダータイプが扱いやすい
- 寝かせ磨きの姿勢で奥歯から順に通す
どれも今夜の仕上げ磨きから足せることなので、お子さんの歯を守るために取り入れてみてください。
乳歯の奥歯がくっついてきたら始めどき

フロスを始める目安は、奥歯が生えそろい歯と歯がくっつき始める2歳半〜3歳ごろです。
歯と歯の間にすき間があるうちは、歯ブラシだけでも汚れを落とせます。
乳歯はエナメル質が薄く、歯と歯の間の虫歯は数ヶ月で神経の近くまで進むこともあります。
小学校低学年までは、お子さん本人ではなく親御さんが通してあげてください。
なお、子どもの虫歯の進み方に関しては関連記事「虫歯の進行速度はどれくらい?子どもは特に注意!速くなる原因と遅らせる方法を解説」を参考にしてください。

子どもにはホルダータイプが扱いやすい
お子さんの小さな口には、持ち手付きのホルダータイプが向いています。
ロールタイプは指ごと口に入れる必要があり、小さな口では扱いにくいためです。
子ども用の小さめサイズを選ぶと、奥歯までしっかり届きます。
キャラクター付きや味付きの製品を選べば、嫌がらずに続けてくれることも多いです。
「自分でやりたい」時期は前歯だけ本人にまかせ、奥歯は親御さんが仕上げのフロスをしてあげましょう。
寝かせ磨きの姿勢で奥歯から順に通す

フロスを通すときは、ひざの上に頭をのせる寝かせ磨きの姿勢が安全です。
頭が安定して口の中がよく見えるため、歯ぐきを傷つける心配が減ります。
虫歯になりやすい奥歯から始めて、前歯へ順番に進めてください。
歯ぐきに当たらないよう、糸は歯の側面に沿わせてやさしく動かします。
嫌がるときは無理をせず、まずは1〜2か所から慣らしていきましょう。

坂井歯科では、お子さんへのフロスの通し方も丁寧に指導しています!
フロスで血が出る・臭い・引っかかるときの対処法

フロスを使い始めると、出血や臭いに驚いてやめたくなるかもしれません。
しかしトラブルの多くは使い方の失敗ではなく、口の中の状態を知らせるサインです。
- 血が出るのは歯ぐきが炎症を起こしているサイン
- 使ったあとの臭いは歯垢や食べかすが原因
- 同じ場所で引っかかるのは虫歯や詰め物の不具合かも
原因がわかれば怖さは消えるので、やめてしまう前に確認してみてください。
血が出るのは歯ぐきが炎症を起こしているサイン

健康な歯ぐきからは、フロスを正しく使っても基本的に出血しません。
血が出るのは、歯垢の細菌によって歯ぐきが炎症を起こしているサインです。
この場合はやめるのではなく、続けて汚れを落とすほうが早く改善に向かいます。
1〜2週間ほどで出血が落ち着いてくることが多いため、まずは様子を見ながら続けてみてください。
ただし、毎回鋭い痛みを伴うなら力の入れすぎが疑われます。
2週間以上続く出血や、歯ブラシでも血がにじむ場合は、歯周病の可能性があるため受診しましょう。
使ったあとの臭いは歯垢や食べかすが原因
フロスに付く臭いの正体は、歯垢の中の細菌が出すガスやたまった食べかすです。
裏を返せば、臭いの分だけ汚れが取れている証拠でもあります。
毎日続けて汚れをためない状態になれば、臭いは少しずつ軽くなっていくはずです。
強い臭いがいつまでも残る場合は、歯周ポケットの奥の汚れや詰め物の不具合も考えられます。
フロスは口臭対策としても効果的なので、臭いを理由にやめないでください。
同じ場所で引っかかるのは虫歯や詰め物の不具合かも

毎回同じ場所で引っかかる・糸がほつれるときは、虫歯の穴や詰め物の段差が隠れていることがあります。
歯の表面がなめらかであれば、フロスはスッと通るのが本来の状態です。
引っかかる場所を確かめようとして、糸を強く動かすのは避けてください。
初期の虫歯や詰め物のゆるみは、早く見つかるほど治療も軽く済みます。
気になる場所があれば、検診のついでに歯科医院で確認してもらいましょう。
デンタルフロスの使い方に関するよくある質問

デンタルフロスの使い方について、患者さまからよく寄せられる3つの質問にお答えします。
道具選びや順番で迷っている方は、疑問の解消に役立ててください。
フロスと歯間ブラシはどちらを使えばいいですか?
歯と歯のすき間が狭い方はフロス、歯ぐきが下がってすき間が広い方は歯間ブラシが向いています。
若い方や前歯のケアは、細いすき間に入り込めるフロスが基本です。
すき間の広い奥歯がある方は、フロスと歯間ブラシの併用が理想といえます。
サイズの合わない歯間ブラシは歯ぐきを傷めるため、迷ったら検診の際に相談してみてください。
フロスは歯磨きの前と後のどちらで使いますか?
どちらでもかまいませんが、先にフロス、あとに歯磨きの順番がおすすめです。
先に歯間の汚れを取っておくと、歯磨き粉のフッ素が歯と歯の間まで届きやすくなるためです。
歯磨きのあとに使う場合は、フロス後のうがいを軽めにするとフッ素が流れにくくなります。
順番による差はわずかなので、続けやすいやり方を選んで習慣にするのがいちばんです。
毎日使えないと意味がないですか?
毎日でなくても、使った分だけ効果はあります。
ただし歯垢は時間がたつほど硬くなり、フロスでは落とせない歯石に変わっていきます。
週1回より週3回、週3回より毎日と、回数が増えるほど予防効果が高まるのは確かです。
完璧を目指して挫折するより、できる日から少しずつ増やしていく考え方で十分です。
歯ブラシの隣にフロスを置くなど、目に入る場所に用意して習慣化を目指しましょう。
【まとめ】フロスの使い方を覚えて家族の歯を虫歯から守ろう

フロスの使い方は、1日1回・夜の歯磨きのあとに正しい動かし方で通すだけです。
自己流の不安が消えれば、フロスは毎晩の頼れる習慣に変わります。
歯と歯の間を守れるようになると、虫歯・歯周病・口臭のリスクをまとめて下げられます。
お子さんの仕上げ磨きにフロスを足せば、家族みんなの歯を守る力は高まるはずです。
出血や引っかかりが続くときは、一度検診をしてもらうとよいでしょう。
坂井歯科医院は夜9時まで診療・キッズスペース完備で、忙しいご家庭でも親子そろって通いやすい環境です。
フロスの使い方チェックやクリーニングも受けられるので、検診とあわせてお気軽にご相談ください。

正しく使えているか不安な方は、検診でお口に合った使い方をお教えします!ご家族でのご来院をお待ちしています!

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