
テレビで口臭の話を聞いて、自分は大丈夫か不安になった

人と話すとき相手が距離を取った気がする

家族に口が臭いと言われた
自分では気づいていなくても、テレビや周りの反応をきっかけに不安になった経験はないでしょうか。
口臭は、鼻が自分の臭いに慣れてしまうため、自分では判断しにくいものです。
だからこそ、正しく口臭を確認する方法を知っておくことが大切です。
この記事では、口臭をセルフチェックする方法をはじめ、口臭チェッカーの使い方、臭いを軽減する習慣などを解説します。
間違った口臭のチェック方法も紹介するので、ぜひ参考にしてください。
口臭チェックを習慣化すれば、ケアの効果が実感でき、大事なシーンでも自信をもって話せるようになりますよ。
なぜ、自分で口臭がわからないのか?その理由は「鼻」にあった

自分の口臭がわからないのは、口臭が弱いからではありません。
同じ臭いを嗅ぎ続けると、鼻と脳が慣れてしまう「嗅覚順応」が起きるためです。
同じ部屋にずっといると、その空間の臭いがわからなくなるのと同じ理屈です。
口の中から出る臭いは常に自分の鼻のそばにあるため、特に慣れが起きやすい状態にあります。

「自分はたぶん大丈夫」で終わらせず、正しい方法で口臭の有無を確かめることが大切です。
口臭の原因が知りたい方は、関連記事「口臭の4つの原因と対策を徹底解説|臭いタイプ別の見分け方と正しいケア方法とは?」で解説していますのでご覧ください。

やりがち!間違った口臭チェック3選

口臭を確認するとき、やりがちなのが以下の方法です。
- マスクの中の臭いで判断する
- 手のひらに息をふきかけて嗅ぐ
- ガムを噛んだあとやマウスウォッシュをした直後に確認する
どれも身近な方法ですが、実は正確な判定にはつながりません。
なぜこれらが不正確なのか、仕組みとあわせて見ていきましょう。
1.マスクの中の臭いで判断する

マスクをしていると口臭が気になった経験がある方は多いでしょう。
これは思い込みではありません。
マスクをしていないときは、吐いた息がすぐ空気中に広がるため、自分では気づきにくいものです。
しかしマスクの内側では呼気が逃げずにとどまるため、もともとあった口臭を感じやすくなります。
ただし、マスクは数時間つけたままにすることが多く、湿気や飲食物の香りが混ざり合うため、口の臭いと違うものになっているケースも少なくありません。
マスクの中の臭いは「口臭に気づくきっかけ」にはなっても、正確なセルフチェックの代わりにはならないと覚えておきましょう。
マスクをすると口臭が気になる原因は、関連記事「マスクをすると口臭が気になるのはなぜ?臭いがする5つの原因やケア方法を紹介」で解説していますのでご覧ください。

2.手のひらに息をふきかけて嗅ぐ

一見、手軽で確実そうに思えるこの方法ですが、精度の低いチェック方法のひとつです。
手のひらに吹きかけた息はすぐに空気中に広がって薄まるうえ、手の臭いも混ざり込みます。
また、自分の鼻はすでに口臭に慣れているため、たとえ臭いが届いたとしても感じ取りにくい状態にあります。
臭くないと感じても、それは臭いがないのではなく、うまく確認できていないだけかもしれません。

息が逃げないような密閉と、嗅覚順応を解消する工夫が必要です。
3.ガムを噛んだあとやマウスウォッシュをした直後に確認する

ガムやマウスウォッシュを使った直後は、口臭チェックのタイミングではありません。
本来の口臭が、香りによって一時的に隠れているだけの状態だからです。
香料だけのマウスウォッシュは、爽やかな香りを足しているだけで、もとの臭いをごまかしているにすぎません。
これはガムも同様で、「今におわない=原因が消えた」ではないということです。
細菌の量や舌苔の状態は変わっていないため、香りが消えれば元の臭いに戻ります。
マウスウォッシュの効果的な使い方は「マウスウォッシュは使わないほうがいい?言われる5つの理由と逆効果にしない使い方を解説」で解説していますのでご覧ください。

簡単にできる!口臭をセルフチェックする3つの方法

ここからは、臭いを正確に判断しやすくなるセルフチェック方法を3つご紹介します。
- コップやビニール袋に息を閉じ込めて嗅ぐ
- デンタルフロスを使ったあとに嗅ぐ
- 舌苔を視覚と嗅覚で確認する
3つを組み合わせれば、自分の口臭の強さも原因の場所もつかめますよ。
1.コップやビニール袋に息を閉じ込めて嗅ぐ

セルフチェックの中でも精度の高い方法が、息を密閉して嗅ぐ方法です。
口の中の空気がそのまま閉じ込められるため、臭いが逃げにくくなります。
手順は以下のとおり。
- 清潔なコップや紙コップ、もしくは小さめのビニール袋を用意する
- 深呼吸しながら、コップの中に息を吐き出す
- 息が漏れないように入口を閉じる
- 一度深呼吸してから、そっと鼻を近づけて嗅ぐ
鼻は同じ臭いを嗅ぎ続けると鈍感になりますが、一度外の空気を吸うことでリセットされます。
そのため、コップの中の濃縮された臭いを感じ取りやすくなるのです。
食後や歯磨き食後は、食品や歯磨き粉の臭いと混ざるためおすすめしません。

口臭が強くなる起床後に行うと、本来の臭いがわかりやすくなります。
2.デンタルフロスを使ったあとに嗅ぐ

コップ・ビニール袋で嗅ぐ方法は口全体の臭いを確認するのに向いていますが、どの部分が原因かまではわかりません。
ピンポイントで原因を探りたいときは、デンタルフロスを使う方法が向いています。
歯と歯の間に通したフロスを、部位ごとに軽く嗅いでみましょう。
生臭さや血・膿のような強い臭いがある場合は、その部分に汚れや細菌が多く溜まっているサインです。

丁寧なケアを続けても改善しない場合は、虫歯や歯周病が隠れているかもしれません。
3.舌苔を視覚と嗅覚で確認する

舌の状態を見るのは、セルフチェックの中でも重要な方法のひとつです。
口臭の原因の6割は、舌の汚れである「舌苔」といわれているためです。
鏡で舌の表面を見てみましょう。
- 健康な舌:うっすらと白い舌苔が均一についている
- 口臭の可能性がある舌苔:厚みのある白〜黄色や、茶褐色・黒っぽい舌苔が広範囲に付着している
見た目で判断がつかないときは、清潔なガーゼや綿棒で舌の表面を優しくこすり、臭いを直接確認するのもよい方法です。
すぐに口臭対策したいときにおすすめのアイテムは、関連記事「【口臭対策】5つの応急ケアアイテムやにおいを根本から断つ習慣を解説」で解説していますのでご覧ください。

口臭チェッカーってどうなの?選び方と使い方を解説

口臭をチェックするアイテムとして、口臭チェッカーが気になる人もいるでしょう。
ただ、意味がないという声を耳にした人もいるかもしれません。
ここでは、以下を解説していきます。
- 口臭チェッカーは意味ないといわれる理由
- 市販・医療用・アプリの違いと選び方
- 市販の口臭チェッカーの正しい測り方
口臭チェッカーの仕組みを理解すれば、日々の変化を数値で確認しながら、ケアの効果を実感できますよ。
口臭チェッカーは意味ないといわれる理由

口臭チェッカーそのものに意味がないわけではありません。
使い方次第で口臭のチェックに役立つツールです。
市販の口臭チェッカーは、口臭のもとになる揮発性硫黄化合物という臭い成分に反応するセンサーを搭載しています。
ただし、息の強さや口の乾き具合、測定するタイミングなどの条件で数値が変わりやすいのも事実です。
価格の安い製品ほど、口臭以外の臭いも拾ってしまい、精度が下がることがあります。

ポイントは、仕組みを理解し、適した使い方をすること。
それが、自分の口臭をケアするきっかけになり、習慣化につながります。
市販・医療用・アプリの違いと選び方
市販の口臭チェッカー

市販の口臭チェッカーは、家電量販店やネット通販で購入できます。
サイズは手のひらに収まるコンパクトなものが多く、乾電池式で持ち運びしやすいのも特徴です。
価格帯は2,000円〜5,000円台が中心。
操作がシンプルで測定しやすく、毎日の口臭の変化を気軽に記録できるのが魅力です。
医療用の口臭チェッカー

いじち歯科のHPより引用
医療用の口臭チェッカーは、歯科医院や口臭外来で使われる精密機器です。
口臭のもとになる硫化水素・メチルメルカプタンといった成分を個別に数値化できるため、市販品よりも詳細な分析が可能です。
機種によっては、口腔内・呼気・鼻腔内のガスをわけて測定できるものもあります。
一般的な歯科医院すべてに置いてあるわけではないため、事前に導入の有無を確認しておくと安心です。

また保険適用外のことが多く、実費での測定になるケースがほとんどです。
アプリの口臭チェッカー
口臭の目安がわかるアプリには、以下があります。
●舌苔チェックカメラ(ベロッカー)舌の汚れ判定(Android専用)

舌苔チェックカメラ(ベロッカー)より引用
舌をカメラで撮影して舌苔の状態を解析するアプリです。
舌を9分割してエリアごとの舌苔の量を測定し、以下のスコアをつけてくれます。
- 舌苔なし
- 薄い舌苔
- 厚い舌苔
写真を撮るだけで、手軽に舌苔の量がわかるのがポイントです。
舌苔ケアの効果を数値で確認しながら続けられます。
ベロッカーのダウンロードはこちらから
●ブレスケアチェック~ニンニク・焼肉・お酒の口臭セルフケアチェック~(iPhone専用)

ブレスケアチェックより引用
ニンニクやキムチ、コーヒーなど、食べたものや飲んだものを選ぶと、口臭が収まるまでの目安時間を教えてくれるアプリです。
また、歯磨きや緑茶などケアの項目があり、実際に行ったケアをタップすると、表示されている目安時間が短くなります。

デート前や商談前など、「あとどれくらいで臭いが薄くなるか」を知っておきたい人に向いています。
ブレスケアチェックのダウンロードはこちらから
2つのアプリを紹介しましたが、いずれもスマホで臭いを検知するわけではありません。
見た目からの予測や統計的な目安として、活用するのがおすすめです。
選ぶときにチェックする基準

市販の口臭チェッカーを選ぶときは、以下のポイントを押さえましょう。
- 持ち運びやすさ
- 測定結果のわかりやすさ
- センサーの寿命
外出先でも測定したいなら、シンプルで持ち運びやすいものがおすすめです。
ボタン操作が簡単でシンプルなモデルは準備から測定完了まで短時間で済む場合が多く、外出先でサッと確認できます。
音が出ないタイプを選ぶと、周りを気にせずにチェックできるでしょう。
また、測定結果の表示が数値だけのものより、数値とイラストで表示されると口臭の強さをひと目で理解しやすくなります。
長期的に使いたいなら、センサーの寿命も確認しましょう。

商品によって、約500〜5,000回と寿命が異なるため、長く使えるものを選んでください。
市販の口臭チェッカーの正しい測り方

市販の口臭チェッカーは、測定時の条件によって数値が変わります。
同じ人が測っても、タイミング次第で口臭あり・なしの判定が変わることも珍しくありません。
正確な数値を出すために、以下の点を意識しましょう。
- 測定前の30分〜1時間は、飲食・喫煙・歯磨き・マウスウォッシュを避ける
- 息は強すぎず弱すぎず、「はー」と優しく吹きかける
- センサーとの距離や角度は、取扱説明書の指示に従う
起床直後や食前など、条件をそろえて毎日測ると、歯磨きや舌ケアの効果が出ているかどうかも確認しやすくなります。
口臭ケアで自信をキープ!今日からできる7つの予防習慣

ここからは、口臭を予防する7つの習慣を紹介します。
- こまめに水分摂取をする
- 唾液が減る嗜好品を控える
- 舌専用ブラシで舌苔を落とす
- 鼻呼吸をする
- フロスや歯間ブラシで歯ブラシが届かない汚れを落とす
- 薬用成分入りの歯磨き粉を使う
- 歯科医院で歯のクリーニングをする
ひとつ取り入れるだけでも、朝の口のねばつきは変わってきます。
気になるものから試してみてください。
1.こまめに水分摂取をする

こまめに水を飲んで口の中を潤すと、口臭予防につながります。
唾液には口の中の汚れを洗い流す自浄作用がありますが、水分が足りないと唾液の分泌も減少します。
その結果、細菌が繁殖し口臭が強くなるのです。
ここでポイントなのが何を飲むか。
コーヒーはカフェインの利尿作用で、せっかくとった水分が体の外に出ていきやすい特性があります。
水分摂取するなら、水や麦茶などカフェインを含まない飲み物を選びましょう。
2.唾液が減る嗜好品を控える

唾液の減少につながる嗜好品は以下のとおり。
- タバコ:ニコチンやタールが唾液腺の働きを弱くする。喫煙後は45分〜1時間ほど口臭が残るといわれている
- アルコール:体内でアセトアルデヒドという臭いの強い物質に分解されるうえ、唾液の分泌も抑制する
- カフェイン:コーヒーなどに多く含まれ、唾液の分泌を抑える作用がある
嗜好品をとる習慣がある場合、完全に断つのは難しいでしょう。
明日から完全にやめるのではなく、摂取後に水を1杯飲んだり、頻度を徐々に減らしていったりなど、できる範囲から意識してみてくださいね。
3.舌専用ブラシで舌苔を落とす

舌苔は、うがいや歯ブラシでは落としきれません。
舌の表面は細かい凹凸があり、汚れが入り込みやすいため、専用の舌ブラシで優しく落とすことが必要です。
使うタイミングは起床時がおすすめ。
就寝中は唾液が減って細菌が増えるため、朝は舌苔がいちばん多い状態です。

舌の奥から手前に向かって、力を入れずに3〜5回ほどなでるように動かしましょう。
ただし、やりすぎに注意が必要で、1日1回を目安にしてください。
やりすぎると、舌の粘膜を傷つけて逆に口臭が悪化したり、味覚障害を招いたりすることもあります。
4.鼻呼吸をする

口呼吸は、口臭が悪化する習慣のひとつです。
鼻には、空気中の細菌やウイルスを除去するフィルターや空気を温めて潤してくれる働きがあります。
口呼吸では鼻のフィルターを通らないため、乾いた空気がそのまま口の中に入ります。
口呼吸で唾液が蒸発しやすくなり、自浄作用が弱まって細菌が増えやすくなるのです。
無意識に口が開いてしまう人は、口周りのトレーニングで筋肉を鍛えましょう。
5.フロスや歯間ブラシで歯ブラシが届かない汚れを落とす

歯ブラシだけで落とせる歯垢は、全体の6割程度にとどまるといわれています。
歯と歯の間や歯周ポケットの奥は、歯ブラシの毛先が届きにくいためです。
デンタルフロスや歯間ブラシを併用し、歯ブラシで届かない部分の汚れを除去しましょう。
それぞれの選び方の目安は、歯と歯の隙間の大きさです。
- 隙間が狭い方、前歯まわり →デンタルフロス
- 歯ぐきが下がって隙間が広がってきた方、奥歯 →歯間ブラシ
歯間ブラシは、きつすぎるものを無理に差し込むと歯ぐきが傷つくため、抵抗なく入るサイズを選びましょう。
坂井歯科医院では、ブラッシング指導も行っています。

自分に合った歯間ブラシのサイズや選び方に迷ったときは、お気軽にご相談ください。
6.薬用成分入りの歯磨き粉を使う

歯磨き粉を選ぶときは、殺菌成分が入っているかどうかもチェックしてみましょう。
代表的な成分は、以下のとおりです。
- CPC(塩化セチルピリジニウム)
- IPMP(イソプロピルメチルフェノール)
CPCは、口の中を漂っている細菌に効果を発揮する成分です。
一方IPMPは、歯と歯ぐきの境目や歯周ポケットの奥に潜む、隠れた細菌にまで届きやすいという特徴があります。
片方だけでは、表面の細菌にしかアプローチできません。
この2つが両方入っていると、表面と奥の両方にアプローチしやすくなります。
7.歯科医院で歯のクリーニングをする

ここまで紹介してきたセルフケアに、定期的な歯科医院でのクリーニングも組み合わせると、口臭対策の効果がアップします。
歯垢が長く残ると、唾液中のミネラルと結びついて歯石になります。
歯石は歯ブラシでは落とせないため、歯科医院で専門の器具を使ったクリーニングが必要です。
セルフケアがしっかりできている方でも、目安は3〜6ヶ月に1回。

これまでの習慣とクリーニングを組み合わせれば、口臭の原因も減らせるでしょう。
口臭を自分で確認する方法に関するよくある質問
Q1.キスで口臭はわかりますか?

わかる場合があります。
キスは口と口が直接触れる距離のため、そのまま臭いが相手に伝わりやすいです。
ただし、口臭そのものがうつることはありません。
ただ、歯周病菌は唾液を通じてうつる可能性があります。
日頃から歯周病や虫歯にならないよう、ケアしておきましょう。
気になる場合は、キスの前に歯磨きやうがいで口の中をリフレッシュしておくと、一時的に臭いをやわらげられます。

根本的な対策には、これまで紹介したセルフケアや習慣を続けることが大切です。
Q2.口臭は誰にでもありますか?

はい、誰にでもあります。
起床直後や空腹時、緊張したときなどは、唾液の分泌が減って口臭が強くなりやすいのが特徴です。
歯磨きや水分補給で唾液量が戻れば、自然と弱まっていきます。
一方で、歯磨きをしても消えない口臭は「病的口臭」と呼ばれます。
この場合は、歯周病や虫歯など、何らかの原因が隠れている可能性があるため、歯科医院への受診が必要です。
【まとめ】口臭が気になるときは、セルフチェックで状態を知ることから始めよう

自分の口臭は、自分の鼻が臭いに慣れてしまうため、気づきにくいものです。
そのため「口が臭い気がする」と不安になっても、感覚だけで判断するのは難しいでしょう。
口臭が気になるときは、この記事で紹介したセルフチェックを試してみてください。
ただし、セルフチェックはあくまで目安です。

口臭の原因が歯周病や虫歯、歯石などにある場合、自宅でのケアでは改善が難しいです。
坂井歯科医院では、口臭の原因になる歯周病や虫歯の確認、クリーニング、毎日の歯磨きやフロスの使い方のアドバイスなどを行っています。
「歯磨きをしても口臭が気になる」「フロスを使うと毎回におう」といった症状がある方は、一度ご相談ください。
原因を確認し、お口の状態に合ったケアを一緒に考えていきましょう。
口臭の状態がわかれば、人と話すときの不安もなくなりますよ。
